2013.12.21 第555回放送分 『ワクチン』 ゲスト:西順一郎ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、「ワクチン」について鹿児島県医師会の西順一郎(にしじゅんいちろう)ドクターにお話を伺っております。
西さん、今週もよろしくお願いいたします。

西順一郎Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、主に、乳幼児の予防接種についてお話をうかがいました。
定期接種はもちろんですが、任意接種もお子さんの健康のために、ぜひ接種をお勧めしたいとのことでした。

西順一郎Dr: そうですね。
予防接種は、日本小児科学会から発表されているスケジュールに沿って、適切な時期に適切な回数を守って接種していただくようお願いいたします。

二見いすず: よくわかりました。
予防接種と言いますと、副反応についての報道などを耳にすることがあり、少し気になるところなのですが…。

西順一郎Dr: そうですね。
注射部位の腫れや発熱など一過性の副反応はよくみられますが、ごくまれに重い副反応が出る場合もあります。
ただし、報道されている副反応とされるものが、ワクチン接種との因果関係が不明なものやたまたま起こる他の病気もたくさん含まれている、ということも知っていただきたいと思います。

二見いすず: なるほど。

西順一郎Dr: ごくまれに重い副反応があることもありますが、予防接種をしなかったために病気にかかり、重症化するリスクがあることを考えると、どちらをとるかという判断になってくると思います。

二見いすず: そうですね。

西順一郎Dr: 予防接種をすることで、免疫・抵抗力を付けて病気にかかるリスクを回避できること、みんなで接種して病気を減らし、周囲にいる接種できない人の感染も防げることなどの大きな利益があることを考えていただきたいと思います。

二見いすず: はい。

西順一郎Dr: そして、逆に、費用がかかったり、注射の痛みがあったり、ごくまれに副反応による健康被害が発生したりというリスクやデメリットがあることも考え、利益とリスクを正しく比較して、ワクチンごとにご自分で判断していただきたいと思います。

二見いすず: なるほど。
国が奨めるから、という理由で接種するのではなく、自分で利益とリスクを比較して、決断しなければいけませんね。
もちろん、医療機関の方に相談するのがよいのでしょうね。

西順一郎Dr: その通りです。
信頼できる医療従事者と正しい情報に基づいてよく相談し、接種を検討していただきたいですね。

二見いすず: よくわかりました。
今月は、ワクチンについてお話を伺っております。
お話は、鹿児島県医師会の西順一郎(にしじゅんいちろう)ドクターでした。
ありがとうございました。

西順一郎Dr: ありがとうございました。