2014.3.1 第565回放送分 『脳卒中』 ゲスト:友杉哲三ドクター



二見いすず: 3月になりました。
今月のドクタートークは、「脳卒中」について鹿児島県医師会の友杉哲三(ともすぎてつぞう)ドクターにお話を伺います。
友杉さんよろしくお願いいたします。

友杉哲三Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: まず、今回のテーマである「脳卒中」につきまして、あらためてどういう病気なのか、教えていただけますか?

友杉哲三Dr: はい。
「脳卒中」は、脳の血管に起こる病気です。脳の血管が、急に破れてしまったり、詰まったりして、脳の血液の流れに障害が起こり、栄養が届かなくなって、細胞が死んでしまう病気です。

二見いすず: 脳卒中は、突然起こるのですね。

友杉哲三Dr: そうですね。
脳卒中の原因は、血管が詰まるタイプと血管が破れるタイプに分けられます。
詰まるタイプには、脳梗塞があり、破れるタイプには脳出血、くも膜下出血があります。

二見いすず: なるほど。
では、それぞれにどういった特徴があるのでしょうか。

友杉哲三Dr: はい。
脳梗塞は、動脈硬化が進んで血管が詰まったり、心臓にできた血栓が流れてきて血管をふさいだりして起こります。
脳出血は、脳の内部の血管が破れて脳を圧迫し、くも膜下出血は、脳の表面の大きな血管が破れて、血液が脳全体を覆ってしめつけてしまいます。

二見いすず: なるほど。
脳卒中はやはり命に関わる病気なのでしょうか。

友杉哲三Dr: そうですね。
毎年多くの方が亡くなっておられます。
脳卒中は、近年の調査では、ガン、心臓疾患、肺炎に次いで4位となっています。

二見いすず: そうなんですね。

友杉哲三Dr: ちなみに、鹿児島県は、脳血管疾患での死亡率が、全国的にも男性6位、女性8位と高い数字が出ています。
これは改善していかなければいけない数字です。

二見いすず: そうなんですね。
脳卒中といえば、命に関わる病気でもありますが、後遺症が残ってしまう場合もあるのですよね。

友杉哲三Dr: その通りです。
脳卒中は、後遺症として、いわゆる「寝たきり」になってしまう場合があります。
寝たきりの原因の約3割が脳卒中です。

二見いすず: それは驚きました。
命に関わる病気でもあり、また、後遺症が残ってしまう病気でもあるということですね。
後遺症が残る場合は、介護の問題もあり、どちらにしてもとても深刻です。ぜひ注意していきたいものです。

友杉哲三Dr: その通りです。
ぜひ脳卒中について知っていただき、予防や適切な対処をしていただきたいと思います。

二見いすず: わかりました。
では、来週はさらに詳しくうかがってまいります。
お話は、鹿児島県医師会の友杉哲三ドクターでした。
ありがとうございました。

友杉哲三Dr: ありがとうございました。