二見いすず: | 3月になりました。 今月のドクタートークは、「脳卒中」について鹿児島県医師会の友杉哲三(ともすぎてつぞう)ドクターにお話を伺います。 友杉さんよろしくお願いいたします。 |
友杉哲三Dr: | よろしくお願いいたします。 |
二見いすず: | まず、今回のテーマである「脳卒中」につきまして、あらためてどういう病気なのか、教えていただけますか? |
友杉哲三Dr: | はい。 「脳卒中」は、脳の血管に起こる病気です。脳の血管が、急に破れてしまったり、詰まったりして、脳の血液の流れに障害が起こり、栄養が届かなくなって、細胞が死んでしまう病気です。 |
二見いすず: | 脳卒中は、突然起こるのですね。 |
友杉哲三Dr: | そうですね。 脳卒中の原因は、血管が詰まるタイプと血管が破れるタイプに分けられます。 詰まるタイプには、脳梗塞があり、破れるタイプには脳出血、くも膜下出血があります。 |
二見いすず: | なるほど。 では、それぞれにどういった特徴があるのでしょうか。 |
友杉哲三Dr: | はい。 脳梗塞は、動脈硬化が進んで血管が詰まったり、心臓にできた血栓が流れてきて血管をふさいだりして起こります。 脳出血は、脳の内部の血管が破れて脳を圧迫し、くも膜下出血は、脳の表面の大きな血管が破れて、血液が脳全体を覆ってしめつけてしまいます。 |
二見いすず: | なるほど。 脳卒中はやはり命に関わる病気なのでしょうか。 |
友杉哲三Dr: | そうですね。 毎年多くの方が亡くなっておられます。 脳卒中は、近年の調査では、ガン、心臓疾患、肺炎に次いで4位となっています。 |
二見いすず: | そうなんですね。 |
友杉哲三Dr: | ちなみに、鹿児島県は、脳血管疾患での死亡率が、全国的にも男性6位、女性8位と高い数字が出ています。 これは改善していかなければいけない数字です。 |
二見いすず: | そうなんですね。 脳卒中といえば、命に関わる病気でもありますが、後遺症が残ってしまう場合もあるのですよね。 |
友杉哲三Dr: | その通りです。 脳卒中は、後遺症として、いわゆる「寝たきり」になってしまう場合があります。 寝たきりの原因の約3割が脳卒中です。 |
二見いすず: | それは驚きました。 命に関わる病気でもあり、また、後遺症が残ってしまう病気でもあるということですね。 後遺症が残る場合は、介護の問題もあり、どちらにしてもとても深刻です。ぜひ注意していきたいものです。 |
友杉哲三Dr: | その通りです。 ぜひ脳卒中について知っていただき、予防や適切な対処をしていただきたいと思います。 |
二見いすず: | わかりました。 では、来週はさらに詳しくうかがってまいります。 お話は、鹿児島県医師会の友杉哲三ドクターでした。 ありがとうございました。 |
友杉哲三Dr: | ありがとうございました。 |