2014.3.8 第566回放送分 『脳卒中』 ゲスト:友杉哲三ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、「脳卒中」について鹿児島県医師会の友杉哲三(ともすぎてつぞう)ドクターにお話を伺っています。
友杉さん、今週もよろしくお願いいたします。

友杉哲三Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 今週は、脳卒中の症状についてお願いします。

友杉哲三Dr: はい。
脳卒中は様々な神経症状が突然起こります。
脳梗塞・脳出血については、急に顔の半分、片方の手足が動かなくなったり、しびれたりします。
また、言葉が出なくなったり、視野が狭くなったりします。
平衡感覚が失われたりすることもあります。

二見いすず: なるほど。

友杉哲三Dr: また、くも膜下出血は、これまでに経験したことのないような激しい頭痛が突然起こります。
意識障害や嘔吐なども伴うこともあります。

二見いすず: よくわかりました。

友杉哲三Dr: こういった症状が出たら、脳卒中の可能性がありますから、すぐに病院へ行ってください。
脳卒中の治療は、時間が大きく命運を分けます。

二見いすず: わかりました。
脳卒中が疑われる症状がありましたら、すぐに医療機関へ行ってください、とのことです。

友杉哲三Dr: 軽くても脳卒中の症状を感じたら、救急車を要請するなど、早期発見・早期治療をしていただきたいと思います。

二見いすず: わかりました。

友杉哲三Dr: 例えば、脳卒中には「一過性脳虚血発作」という発作があるのですが、これは、手足に力が入らない、手足がしびれる、言葉が出ないなどの脳卒中の症状が出現しますが、多くは60分以内で収まり、ときには10分以内でよくなることもあります。

二見いすず: 10分以内でよくなったりすると、もう大丈夫かなと放置してしまいそうですね。

友杉哲三Dr: はい。
そう思ってしまうのが、危険なんです。
もし一過性脳虚血発作だった場合は、3ヶ月以内に10%から15%の方が脳梗塞を発症しています。
そして半数は48時間以内に発症しているんです。

二見いすず: かなりの確率ですね。

友杉哲三Dr: そうですね。
脳梗塞の場合は、発症から4時間半以内であれば、「t−PA」という薬で血栓を溶かす画期的な治療法が適用できます。
後遺症を軽減することにもつながる治療法です。
そのためにも、脳卒中の兆候を見逃さず、発症したら早急に対処していただきたいと思います。

二見いすず: よくわかりました。
友杉さん、ありがとうございました。

友杉哲三Dr: ありがとうございました。