2014.3.22 第568回放送分 『脳卒中』 ゲスト:友杉哲三ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、「脳卒中」について鹿児島県医師会の友杉哲三(ともすぎてつぞう)ドクターにお話を伺います。
友杉さん、今週もよろしくお願いいたします。

友杉哲三Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、脳卒中を防ぐための生活習慣の注意点をうかがいました。
今週は、医療機関における予防について伺います。

友杉哲三Dr: はい。
まず、不整脈は脳梗塞の大きな危険因子ですが、その方に対して、抗凝固剤というお薬を使って、心臓などで血栓ができないようにする予防医療があります。

二見いすず: はい。

友杉哲三Dr: 抗凝固剤も、以前は、納豆や青汁がとれないなど、食事制限の必要がありましたが、食事制限がなく、くすりの安全域が広い新しい抗凝固剤も出て、選択肢が広がっています。

二見いすず: ドクターに相談しながら、自分の生活状況に合わせて治療法も検討したいものですね。

友杉哲三Dr: そうですね。
また、外科的な予防方法としては、動脈硬化で頸動脈が細くなっている人にステントとよばれる金属を血管内に入れて血管を広げたり、肥厚した内膜を剥離除去して血流の不良な部分を改善するという手術などがあります。

二見いすず: よくわかりました。

友杉哲三Dr: くも膜下出血の予防については、まだ破裂していない脳動脈瘤、つまり、動脈のコブについて、脳ドックで、MRI検査することも有効です。

二見いすず: 脳ドッグ、というものがあるのですね。
脳卒中の危険因子があり、自分自身の状態が気になる方は、こういった検査を受け、確かめてみてもいいかもしれません。

友杉哲三Dr: はい。
では、日本脳卒中協会が作成した、わかりやすい脳卒中の予防十カ条をお話します。

二見いすず: お願いします。

友杉哲三Dr: まず、一つ目は、「手始めに高血圧から治しましょう」。
二つ目は「糖尿病放っておいたら悔い残る」、三つ目は「不整脈見つかり次第すぐ受診」。
四つめは「予防にはタバコを止める意思を持て」。

二見いすず: なるほど。

友杉哲三Dr: 5つめは、「アルコール、控えめは薬、過ぎれば毒」。
6つめは「高すぎるコレステロール見逃すな」。
7つめは「お食事の塩分・脂肪控えめに」。
8つめは「体力に合った運動続けよう」。
9つめは「万病の引き金になる太りすぎ」、最後はやはり「脳卒中 起きたらすぐに病院へ」です。

二見いすず: 注意事項がコンパクトにまとめられていて分かりやすいですね。
この十カ条を見直して、脳卒中予防に努めていただきたいと思います。
お話は友杉哲三ドクターでした。
ありがとうございました。

友杉哲三Dr: ありがとうございました。