2014.5.3 第574回放送分 『発達障がい』 ゲスト:外岡資朗ドクター



二見いすず: 5月になりました。
今月のドクタートークは、「発達障がい」について鹿児島県医師会 外岡資朗(とのおかしろう)ドクターにお話を伺います。
外岡さん、よろしくお願いいたします。

外岡資朗Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: ではまず、「発達障がい」とは、どういった障がいなのでしょうか。

外岡資朗Dr: はい。
「発達障がい」とは、発達に生まれつきの偏りがある状態のことで、自閉症、アスペルガー症候群、その他の広汎性発達障がい、学習障害、注意欠如多動性障がいなど、脳機能に障がいがあって、その症状が通常、低年齢において発現するもののことを言います。

二見いすず: 自閉症、アスペルガー症候群、その他の広汎性発達障がい、学習障害、注意欠如多動性障がいなど低年齢に起こるもので発達に「偏り」があることを言うのですね。

外岡資朗Dr: そうですね。
物に強い関心を示すのに遊んでくれようとする人には全く関心を示さないなど、発達に生まれつきの偏りがあることを言います。

二見いすず: 偏りがあるということですね。
では、病気ではないのでしょうか。

外岡資朗Dr: そうですね、病気ではありません。
発達の偏りです。
ただし、発達障がいの人は、コミュニケーションがうまく取れなかったり、行動が問題視されたりして、日常生活や社会生活において制限を受けます。

二見いすず: なるほど。
たとえば、発達障がいには、どのような症状があるのでしょうか。

外岡資朗Dr: はい。
代表的な症状は、言葉の遅れ、ボキャブラリーが増えない、年齢から考えて極端に落ち着きがなく危ないと感じることがある、集団の中で仲間関係をうまく築けない、極端に不器用、かんしゃくが激しい、こだわりが強い、などがあります。

二見いすず: なるほど。

外岡資朗Dr: ほかにも、音や光などの刺激に敏感、突然飛び出したり、走りだしたりする、知的に正常なのに読み書きが極端にできない …などがあります。

二見いすず: さまざまな症状があるのですね。
これらの症状は、何歳くらいから出てくるものでしょうか。

外岡資朗Dr: そうですね。
自閉症だと幼児期に、注意欠如多動性障がいは就学前に、学習障がいは就学して学習するようになって明らかになることが多いようです。

二見いすず: なるほど。
よくわかりました。
「発達障がい」についてお話をうかがいました。
来週も引き続きお願いします。
お話は鹿児島県医師会の外岡資朗(とのおかしろう)ドクターでした。
ありがとうございました。

外岡資朗Dr: ありがとうございました。