2014.7.26 第586回放送分 『子宮がん』 ゲスト:波多江正紀ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、「子宮がん」について鹿児島県医師会 波多江正紀(はたえまさゆき)ドクターにお話を伺っています。
波多江さん、最終日の今日もよろしくお願いいたします。

波多江正紀Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、子宮頸がんワクチンについて伺いました。
子宮頸がんは、数あるがんの中でも、唯一ワクチンがあり、予防ができるがんであるということでした。

波多江正紀Dr: しかしながら日本では、副反応を心配される方が多く、ワクチンの接種率は1%以下と低くなっています。
冷静に副反応の確率を見ると、10万分の1です。
これは、一般的に普及している風疹のワクチン等と同じ位の確率になります。
つまり、ごくごく稀なケースを取沙汰して、心配していることになります。
イギリスでは、家族全員、さらにはメディアが副反応の確率を納得し、得られるメリットを理解して、90%の子供達が学校で接種を受けています。

二見いすず: そうなんですね。

波多江正紀Dr: 毎年日本で2600人が子宮頸がんで亡くなることを考えると、どちらの確率をとるか、ということなのです。

二見いすず: よくわかりました。
子宮頸がんワクチンは、小学校6年生から高校1年生までの期間に接種することが推奨されているということでした。

波多江正紀Dr: そうですね。
子宮頸がんの原因となる、ヒトパピローマウイルスというウイルスは、性交渉で感染しますので、その前に接種することがもっとも価値が高いのです。

二見いすず: はい。
では、費用はどのくらいかかりますか。

波多江正紀Dr: はい。
現在、3回の接種が必要で、費用はあわせて4万8000円になります。

二見いすず: ちょっと負担がかかりますね…。

波多江正紀Dr: そうですね。
しかし、4万8000円といえば、今流行のタブレット端末くらいの費用でしょうか。
一生ものの免疫を手に入れることを考えると、その価値は大きいのではないでしょうか。

二見いすず: なるほど。
では、3回接種となりますと、どういった期間になりますか。

波多江正紀Dr: はい。
1回目に接種してから、1か月後と、6か月後に3回接種します。

二見いすず: 接種はどういったところで受けられるのでしょうか。

波多江正紀Dr: はい。
主に産婦人科などで接種できますが、事前に予約をした方が確実かもしれません。
詳しくは医療機関に問い合わせてください。

二見いすず: よくわかりました。
副反応などが心配な方は、ぜひ医療機関でご相談されてみてください。
お話は鹿児島県医師会 波多江正紀(はたえまさゆき)ドクターでした。

波多江正紀Dr: ありがとうございました。