2014.10.4 第596回放送分 『予防接種・ワクチン』 ゲスト:西順一郎ドクター



二見いすず: 10月になりました。
今月のドクタートークは「予防接種・ワクチン」についてお送りしてまいります。
お話は鹿児島県医師会 西順一郎(にしじゅんいちろう)ドクターです。
西さん、よろしくお願いいたします。

西順一郎Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: まず、「予防接種・ワクチン」について、あらためてどういったものなのか教えていただけますでしょうか?

西順一郎Dr: はい。
「予防接種」は、ある特定の病原体に対する免疫、つまり抵抗力をつけるために行う行為です。
一方、予防接種で注射や内服するものを「ワクチン」といいます。

二見いすず: なるほど。
特定の病原体に対する抵抗力をつけるために予防接種を行うのですね。

西順一郎Dr: その通りです。
現在日本では、国がすすめる予防接種で費用の自己負担のない定期接種と、費用は自己負担ですが、小児科学会などから接種がすすめられている任意接種があります。

二見いすず: 分かりました。
国がすすめる定期接種と、費用は自己負担になりますが、接種がすすめられている任意接種ですね。
まず、定期接種にはどのようなものがあるのでしょうか。

西順一郎Dr: 定期接種には、ヒブ、肺炎球菌、四種混合、BCG、麻疹・風疹、日本脳炎、水ぼうそうなどがあります。

二見いすず: なるほど。
では、任意接種にはどのようなものがありますか?

西順一郎Dr: 任意接種には、ロタウイルス、おたくふくかぜ、B型肝炎ワクチンなどがあります。
インフルエンザワクチンは65歳以上なら定期接種ですが、それ以外では任意接種です。

二見いすず: 定期接種は重要度が高く、任意接種はその次…ということなのでしょうか。

西順一郎Dr: いえ、そうではありません。
任意接種で防ぐことができる感染症には、大きな流行を引き起こしている病気が多く、重症化が心配されるものも少なくありません。
任意接種は費用がかかりますが、ぜひ接種していただきたいものばかりです。

二見いすず: 定期接種はもちろんですが、任意接種もぜひ受けてほしいということなんですね。

西順一郎Dr: はい、その通りです。
せっかくワクチンという感染症を予防できる有効な手段があるのですから、ぜひ定期接種と合わせて、任意接種も受けていただきたいと思います。

二見いすず: わかりました。
では、予防接種を受ける際、気をつけておきたいことは何かありますか?

西順一郎Dr: はい、適切な時期に、適切な回数を守って、予防接種を受けていただきたいですね。
同時接種でも、まったく問題はありません。

二見いすず: そうですか。
何か分からないことがあれば、かかりつけ医に相談するといいですね。

西順一郎Dr: そうですね。

二見いすず: よく分かりました。
来週も予防接種についてお話を伺います。
鹿児島県医師会 西順一郎(にしじゅんいちろう)ドクターでした。
ありがとうございました。

西順一郎Dr: ありがとうございました。