2014.12.6 第605回放送分 『眼の病気』 ゲスト:有村仁志ドクター



二見いすず: 12月になりました。
今月のドクタートークは、「眼の病気」についてお送りしてまいります。
お話は鹿児島県医師会の有村仁志(ありむらひとし)ドクターです。
有村さん、よろしくお願いいたします。

有村仁志Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 眼の病気と言いましても、さまざまなものがあると思いますが、今月はカラーコンタクトレンズによる眼の障害についてお話をいただけるということですね。

有村仁志Dr: はい。
カラーコンタクトレンズは、黒目を大きく見せたり、瞳の色を変えることができると、若い女性を中心にたいへん人気がありますが、近年、カラーコンタクトレンズによる眼の障害が眼科医の間で問題になっています。

二見いすず: そうなんですね。
どのような点が問題になっているのでしょうか。

有村仁志Dr: そもそもの問題は、おしゃれ用のカラーコンタクトレンズが、発売当初、視力補正を効能としないことを理由に薬事法適用外の雑品と位置づけられたことが発端です。

二見いすず: そうなんですか。

有村仁志Dr: その後、視力補正用レンズとして認可をとったカラーコンタクトレンズも登場しましたが、眼科医の処方を受けず、インターネットや雑貨店でカラーコンタクトレンズを購入しているユーザーが多いのが現状です。

二見いすず: 眼科医の処方を受けずに、カラーコンタクトレンズを使用している人がとても多いということですね。

有村仁志Dr: はい、その通りです。
平成24年度に日本眼科医会が実施した「カラーコンタクトレンズ眼の障害調査」の結果では、カラーコンタクトレンズを使用して眼の障害が見られた症例のうち75%以上がそれまで眼科を受診したことがなかったといいます。

二見いすず: それは非常に残念ですね。

有村仁志Dr: 本来、高度管理医療機器であるコンタクトレンズは、眼科医の管理下にあって、初めて有効かつ安全に使用できるものです。

二見いすず: そうですよね。

有村仁志Dr: また、眼科医による処方に加えて、定期検診が必要で、眼科医の説明および指導を遵守して使用することが大切です。

二見いすず: カラーコンタクトレンズも眼科医の処方のもと、取り扱い方法を守り、正しく使用しながら、定期検診を受診することが必要だということですね。

有村仁志Dr: はい、その通りです。
年末年始は普段よりおしゃれをして出掛ける機会が増えると思いますが、カラーコンタクトレンズを購入する際は、必ず眼科医の診察を受けてください。

二見いすず: 現在カラーコンタクトレンズを使用していて、定期検診を受けていない人もぜひこの機会に受診してほしいですね。

有村仁志Dr: はい、カラーコンタクトレンズを使用している方は3ヶ月から6ヶ月に1度の定期検診をおすすめします。

二見いすず: よく分かりました。
来週もカラーコンタクトレンズについて詳しくお話を伺ってまいります。
鹿児島県医師会 有村仁志(ありむらひとし)ドクターでした。
ありがとうございました。

有村仁志Dr: ありがとうございました。