2016.3.26 第673回放送分 『花粉症』 ゲスト:内野 英輔ドクター


二見いすず: ドクタートークは、「花粉症」について伺っております。
前回に引き続き、眼科領域の花粉症について、鹿児島県医師会の内野英輔(うちのえいすけ)ドクターにお話をお伺いいたします。
内野さん、今週もよろしくお願いいたします。

内野英輔Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は花粉症になった時に起こる眼の症状についてお伺いいたしました。
眼がかゆくなったり、涙が出たり、腫れぼったくなったりするというお話でした。
また、ゴロゴロした感じや痛み、かすみ、まぶしさを感じることもあるということでしたね。

内野英輔Dr: そうですね。
そういう症状がありましたら、花粉症の可能性があると思います。

二見いすず: はい。
では、花粉症になったら、どのような治療を受けるのでしょうか。

内野英輔Dr: 花粉症の治療には、かゆみなどを抑える抗アレルギー薬を用います。
通常は目薬として点眼します。

二見いすず: はい。
目薬で治療するということですね。

内野英輔Dr: 症状が強い場合はステロイド薬も用いられることがあります。
ステロイド薬は適切に使用すればとても優れた薬ですが、緑内障などの副作用があらわれることがあるので、医師の指導のもとで正しく使用してください。

二見いすず: 日常の生活で花粉症を抑えるためにできることはありますか?

内野英輔Dr: まず、ご自分がアレルギーを起こす花粉の飛びやすい時期を把握しておきましょう。
また、花粉は雨上がりで気温が高く、風の強い日に飛びやすい性質があることを知っておくことが大事です。

二見いすず: 花粉は雨上がりで気温が高く、風が強い日に飛びやすいということですね。

内野英輔Dr: はい。
そのような日には外出を極力控え、布団や洗濯物も外に干さないことをおすすめします。

二見いすず: よく分かりました。
メガネやサングラスには花粉を防ぐ効果があるのでしょうか。

内野英輔Dr: 花粉が直接眼に入るのを防げるので、外に出る時にメガネやサングラスを使用するのはいいと思います。
また、コンタクトレンズを使用している方は症状がひどくなる可能性がありますので、花粉症の時期はメガネに切り替えることをおすすめします。

二見いすず: わかりました。
ほかにも気をつけておきたいことはありますか?

内野英輔Dr: 何年もの間、症状を繰り返している方は、花粉が飛び始める少し前から抗アレルギー薬の点眼をすると、症状が重くなることを防ぐことができるかもしれません。
この場合、前の年に使用した点眼薬は有効期限が切れていたり、雑菌が容器に入っている場合があります。
必ず眼科で診察を受けて、眼科医が処方した点眼薬を使ってください。

二見いすず: よく分かりました。
花粉が飛び始める少し前から抗アレルギー薬の点眼をすると、症状が重くなることを防ぐことができるかもしれないということです。
また、この場合、必ず眼科で診察を受けて、眼科医が処方した点眼薬を使うようにしていただきたいということでした。
花粉症について貴重なお話を伺ってまいりました。
鹿児島県医師会の内野英輔(うちのえいすけ)ドクターでした。
ありがとうございました。

内野英輔Dr: ありがとうございました。