2016.10.1 第700回放送分 『子どもの眼と視力』 ゲスト:藤井 智仁ドクター



二見いすず: 10月になりました。
今月のドクタートークは、10月10日の目の愛護デーにちなみ、「子どもの眼と視力」をテーマにお送りしてまいります。
お話は、鹿児島県医師会の藤井智仁(ふじいともひと)ドクターです。
藤井さん、どうぞよろしくお願いいたします。

藤井智仁Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 今週は子どもの眼の発達についてお話いただけるということですね。

藤井智仁Dr: はい。
二見さんは、生まれたばかりの赤ちゃんの眼は見えていると思いますか?

二見いすず: いいえ。
赤ちゃんは生まれたばかりの時は、あまり目が見えないと聞いたことがあります。

藤井智仁Dr: そうですね。
生まれたばかりの赤ちゃんは、明かりがぼんやりわかる程度の視力しかありません。
その後ご両親の顔を見たり、おもちゃを見たりしながら、徐々に視力が発達します。

二見いすず: 赤ちゃんの視力は、体の成長と共に徐々に発達していくということなんですね。

藤井智仁Dr: はい、そうですね。
ただ身長は18歳頃まで伸びるのに対して、子どもの視力は6歳ぐらいで発達が終わると言われています。

二見いすず: えっ!そうなんですか。
子どもの視力は6歳頃までに発達を終えてしまうんですね。
では、子どもの視力の発達の過程を教えてください。

藤井智仁Dr: 正常に視力が発達していれば、まず生後3ヵ月頃までにじっとお母さんの顔を見つめたり、眼でものを追ったりするようになります。
この頃の赤ちゃんの視力は0.1ぐらいだと考えられます。

二見いすず: 生まれたばかりの赤ちゃんは、明かりがぼんやり見える程度であるのに対して、生後3ヵ月頃になると、じっとお母さんの顔を見つめたり、眼でものを追ったりするようになるということなんですね。

藤井智仁Dr: はい。
生後3ヵ月頃はまだどこを見ているのかはっきりしないこともありますが、生後6ヵ月頃になると視線がほぼ定まるようになってきます。

二見いすず: 赤ちゃんは生後6ヵ月頃になると、視線がほぼ定まるようになってくるんですね。

藤井智仁Dr: はい。
また、両眼視といって、両眼でものを見て、立体的にものを認識する能力がありますが、これは生後1年の間に発達します。

二見いすず: 赤ちゃんの視力を正常に育てるために、心掛けておきたいことはありますか?

藤井智仁Dr: 赤ちゃんの視力は、ものをはっきり見ることで発達していきます。
焦点が合わなかったり、見るのを邪魔するような病気などがあったりすると、視力は正常に育ちません。
眼を大切にして、しっかりと見る力を育ててあげてください。

二見いすず: よくわかりました。
いずれにしても一番近くにいる親御さんが細やかに見守ることが大切ですね。
来週のこの時間も子どもの眼と視力について詳しくお話を伺ってまいります。
鹿児島県医師会の藤井智仁(ふじいともひと)ドクターでした。
ありがとうございました。

藤井智仁Dr: ありがとうございました。