2016.12.17 第711回放送分 『インフルエンザ』 ゲスト:南 武嗣ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、「インフルエンザ」をテーマにお送りしております。
お話は鹿児島県医師会の南武嗣(みなみたけつぐ)ドクターです。
南さん、今週もよろしくお願いいたします。

南武嗣Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週はインフルエンザの予防接種を受けることで、インフルエンザにかかりにくくなり、重症化しにくくなるというお話をうかがいました。

南武嗣Dr: はい。
インフルエンザワクチンを接種しているとインフルエンザにかかりにくくなる、あるいはかかっても重症化しないという効果があります。
特に乳幼児の初めての感染は重症化しやすいので、小さなお子さんがいらっしゃるご家庭は、ぜひ予防接種を受けていただきたいと思います。

二見いすず: よくわかりました。
ワクチンといいますと、副反応を気にされる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

南武嗣Dr: インフルエンザワクチンで比較的多く見られる副反応には、接種した場所の赤み、はれ、痛みなどがあります。
全身反応としては、発熱、頭痛、寒気、だるさなどが見られることもありますが、いずれの症状も通常2〜3日でなくなります。

二見いすず: そうですか。
安心いたしました。

南武嗣Dr: ワクチンに対するアレルギー反応は、接種後、比較的すぐに起こることが多いので、接種後30分間は医療機関内で安静にしておくことをおすすめいたします。
また、帰宅後、異常がみられる場合には、速やかに医師に連絡してください。

二見いすず: よくわかりました。
では、インフルエンザにかかったかもしれない、という時には、どのような検査が行われますか?

南武嗣Dr: 医療機関では、迅速診断キットと呼ばれる小さな器具を使って、鼻や喉の奥の粘膜をこすり、インフルエンザウイルスに感染しているかどうかを調べます。
通常は検査から10分ほどで結果が出ますが、インフルエンザウイルスは発症してから数時間を経過した頃から反応が出ると言われています。
そのため、検査するタイミングによってはウイルスが検出されないこともあるということを知っておいていただきたいと思います。

二見いすず: よくわかりました。
ところで、病院でインフルエンザと診断されたら、どれぐらいの期間、外出を控えればいいのでしょうか。

南武嗣Dr: 学校保健安全法では、発症後5日を経過し、かつ解熱した後2日、幼児にあたっては3日を経過するまで、出席停止とされています。

二見いすず: はい。
よくわかりました。

南武嗣Dr: 一般的にインフルエンザは、発症前日から発症後3〜7日間は鼻や喉からウイルスを排出すると言われています。
そのため、ウイルスを排出している間は外出を控え、熱が下がっても咳やくしゃみの症状が続いている場合はマスクを着用するなど、周りの人にうつさないよう配慮しましょう。

二見いすず: よくわかりました。
来週もインフルエンザについてお話を伺ってまいります。
お話は鹿児島県医師会の南武嗣(みなみたけつぐ)ドクターでした。
ありがとうございました。

南武嗣Dr: ありがとうございました。