2016.12.31 第713回放送分 『インフルエンザ』 ゲスト:南 武嗣ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、「インフルエンザ」をテーマにお送りしております。
お話は鹿児島県医師会の南武嗣(みなみたけつぐ)ドクターです。
南さん、最終週の今日もどうぞよろしくお願いいたします。

南武嗣Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 今月はインフルエンザについてお話を伺っておりますが、リスナーのいわひろさんから質問が届いているんです。
「インフルエンザの予防接種をした後、献血はどのくらいしたらできるのでしょうか?」ということですが、南先生、いかがでしょうか。

南武嗣Dr: インフルエンザ等の不活化ワクチンは、接種後24時間以上経過して特に異常がなければ問題ないと思います。

二見いすず: インフルエンザの予防接種後、24時間以上経過して、特に異常がなければ、献血をすることができるということです。
さて、今週は日常生活で心掛けておきたいインフルエンザの予防法について、お話をお願いできますでしょうか。

南武嗣Dr: はい。
まずはインフルエンザの感染経路からお話しましょう。
主な感染経路には、飛まつ感染と接触感染の2種類があります。

二見いすず: 飛まつ感染と接触感染ですね。

南武嗣Dr: はい。
飛まつ感染とは、咳・くしゃみ・会話などの時に飛んだ唾液などを、直接口や鼻から吸い込んでしまうことによって感染するものです。
一方、接触感染とは、感染した人に直接触れたり、感染した人が触れたものにさわったりした手で鼻や口などをさわり、感染してしまうことを言います。

二見いすず: そういうことはよくありますよね。

南武嗣Dr: そうですよね。
ウイルスから身を守るためには、マスクの着用もひとつの方法です。
マスクは感染した人が他の人にウイルスをうつさないためには、さらに効果が高いと言われています。
そして、手洗いも重要な予防法です。
外出先から自宅に戻った時だけでなく、人混みに出掛けた時などは、ぜひ外出先でも手洗いを行ってください。
また、インフルエンザウイルスにはアルコール消毒も有効です。

二見いすず: 繰り返しますが、ウイルスから身を守るためには、マスクを着用すること、手洗いは外出先から自宅に戻った時だけでなく、外出先でも行うこと、そして、アルコール消毒をすることですね。

南武嗣Dr: はい。
空気が乾燥すると、気道粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。
特に乾燥しやすい室内では加湿器などを使って、湿度50〜60%を保持するのがおすすめです。
また、体の抵抗力を高めるために、バランスのとれた食生活と十分な休養を心掛けていただきたいと思います。

二見いすず: 一人ひとりが自分の健康を守るだけでなく、ウイルスの流行を防ぐという意識を持つことも大切ですね。

南武嗣Dr: はい。
そうですね。
新年を健やかに過ごすためにも、ぜひ家族全員でインフルエンザの予防接種を受けていただきたいと思います。

二見いすず: よくわかりました。
5週にわたり、インフルエンザについて貴重なお話をお伺いしました。
鹿児島県医師会の南武嗣(みなみたけつぐ)ドクターでした。
ありがとうございました。

南武嗣Dr: ありがとうございました。