2017.4.22 第729回放送分 『肥満とメタボ』 ゲスト:西尾 善彦ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、「肥満とメタボ」をテーマにお送りいたします。
お話は鹿児島県医師会の西尾善彦(にしおよしひこ)ドクターです。
西尾さん、今週もよろしくお願いいたします。

西尾善彦Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、メタボの原因になる内臓脂肪はたまりやすく、減りやすいという性質があるというお話を伺いました。
今週は余分な内臓脂肪を減らす方法について、お話をお願いいたします。

西尾善彦Dr: はい。
まず、内臓脂肪を減らす目安についてお話しましょう。
内臓脂肪型肥満の診断基準のひとつに、おへそまわりの数値がありますが、おへそまわりが1センチ減ると、体重が1キロ減ると言われています。

二見いすず: 男性はおへそまわり85cm以上、女性は90cm以上で内臓脂肪型肥満が疑われるということでしたから、おへそまわり90cmの男性なら、体重を5キロ落とせばいいんですね。

西尾善彦Dr: はい、そうですね。
このおへそまわり1センチダウンにつき、体重1キロダウンという数値は、性別や体格を問わず、皆さんに当てはまります。

二見いすず: そうなんですか。
よく分かりました。
では次に、内臓脂肪を減らす、そしてためないために、生活習慣で心掛けておくべきことを教えてください。

西尾善彦Dr: はい。
余分な内臓脂肪を減らす、ためないためには、食生活や運動の生活習慣を見直してみることが大切です。

二見いすず: 食生活についてはいかがでしょうか。

西尾善彦Dr: 摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ると、余ったエネルギーが脂肪として蓄えられますので、総エネルギーを取り過ぎないことが最も大切です。
1日の摂取カロリーの目安は、標準体重×30だと言われています。
最近の市販の食べ物はカロリーが表示されていますので、食事をする時にはぜひ確認してみてください。

二見いすず: 気をつけておきたい食材はありますか?

西尾善彦Dr: 甘いお菓子や清涼飲料水に含まれる果糖は、体内で脂肪に変わりやすいです。
食べる、飲む量は、上手にコントロールしましょう。

二見いすず: お酒についてはいかがでしょうか。

西尾善彦Dr: お酒は百薬の長と言われますが、過度な飲酒は、アルコールの種類を問わず、内臓脂肪の原因になります。
また、アルコール自体のカロリーだけでなく、食欲を増進し、食べ過ぎてしまうこともありますので、ぜひ適量を守る飲み方を工夫してください。

二見いすず: 内臓脂肪を減らす、ためない食生活とは、総エネルギーを取り過ぎないこと、甘いお菓子や清涼飲料水は控えめにすること、お酒は適量を守って飲むことだそうです。
来週も引き続き内臓脂肪を減らす、そして、ためない生活習慣について、詳しくお話を伺ってまいります。
お話は鹿児島県医師会の西尾善彦(にしおよしひこ)ドクターでした。
ありがとうございました。

西尾善彦Dr: ありがとうございました。