2017.11.18 第759回放送分 『インフルエンザ』 ゲスト:南 武嗣ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、「インフルエンザ」をテーマにお送りしております。
お話は鹿児島県医師会の南武嗣(みなみたけつぐ)ドクターです。
南さん、よろしくお願いいたします。

南 武嗣Dr: よろしくお願いします。

二見いすず: 今週はインフルエンザの検査・治療についてお話をお願いいたします。

南 武嗣Dr: まず、検査についてお話しましょう。
医療機関では、迅速診断キットと呼ばれる小さな器具を使って、鼻や喉の奥の粘膜をこすり、インフルエンザウイルスに感染しているかどうかを調べます。
通常は検査から10分ほどで結果が出ますが、発症してから数時間を経過した頃から反応が出ると言われています。
そのため、検査するタイミングよってはウイルスが検出されないこともあることを知っていただきたいと思います。

二見いすず: よくわかりました。
病院でインフルエンザと診断されたら、どれぐらいの期間、外出を控えればいいのでしょうか。

南 武嗣Dr: 学校保健安全法では、発症後5日を経過し、かつ解熱後2日、幼児は3日を経過するまで、出席停止とされています。
インフルエンザと診断されたら、安静にして休養をとりましょう。

二見いすず: わかりました。
お薬にはどのようなものがあるのでしょうか。

南 武嗣Dr: インフルエンザに対する治療薬は、抗インフルエンザウイルス薬です。
発症から48時間以内に服用を開始すると、発熱期間が通常1〜2日短縮され、鼻や喉からのウイルス排出量も減少します。

二見いすず: 具合が悪いなと思ったら、早めに医療機関を受診することが大切ですね。

南 武嗣Dr: そうですね。
十分な治療効果を得るためには、薬の用法・用量・使用期間を守ることも大切です。
今は飲み薬だけでなく、吸入薬、注射薬とさまざまな治療法がありますので、医師と相談しながら、適切な治療法を選択していただきたいと思います。

二見いすず: ほかにも気をつけておきたいことはありますか?

南 武嗣Dr: 一般的にインフルエンザは、発症前日から発症後3〜7日間は鼻や喉からウイルスが出ていると言われています。
そのため、ウイルスを排出している間は外出を控え、熱が下がっても咳やくしゃみの症状が続いている場合はマスクを着用するなど、周りの人にうつさないよう配慮しましょう。

二見いすず: 感染を防止するという観点からも、ぜひ予防接種を受けていただきたいですね。

南 武嗣Dr: ワクチンは接種から効果があらわれるまでに2週間程度かかります。
インフルエンザの流行のピークは毎年1月から2月ですので、遅くとも年内にはワクチンを接種していただきたいと思います。

二見いすず: よくわかりました。
鹿児島県医師会の南武嗣(みなみたけつぐ)ドクターでした。
ありがとうございました。

南 武嗣Dr: ありがとうございました。