2017.11.25 第760回放送分 『インフルエンザ』 ゲスト:南 武嗣ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは、「インフルエンザ」をテーマにお送りしております。
お話は鹿児島県医師会の南武嗣(みなみたけつぐ)ドクターです。
南さん、今日もどうぞよろしくお願いいたします。

南 武嗣Dr: よろしくお願いします。

二見いすず: 今週は日常生活で心掛けておきたいインフルエンザの予防法について、お話をお願いできますでしょうか。

南 武嗣Dr: はい。
まずはインフルエンザの感染経路からお話しましょう。
主な感染経路には、飛まつ感染と接触感染の2種類があります。

二見いすず: 飛まつ感染と接触感染ですね。

南 武嗣Dr: はい。
飛まつ感染とは、咳・くしゃみ・会話などの時に飛んだ唾液などを、直接口や鼻から吸い込んでしまうことによって感染するものです。
一方、接触感染とは、感染した人が排出したものにさわった手で鼻や口などをさわり、感染してしまうことを言います。

二見いすず: そういうことはよくありますよね。

南 武嗣Dr: マスクは感染した人が他の人にウイルスをうつさないために効果が高いと言われています。
そして、手洗いも重要な予防法です。
外出先から自宅に戻った時だけでなく、人混みに出掛けた時などは、ぜひ外出先でも手洗いを行ってください。
また、インフルエンザウイルスにはアルコール消毒も有効です。

二見いすず: マスクを着用すること、手洗いは外出先から自宅に戻った時だけでなく、外出先でも行うこと、そして、アルコール消毒をすることですね。

南 武嗣Dr: はい。
空気が乾燥すると、気道粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。
室内では加湿器などを使って、湿度50〜60%を保持するのがおすすめです。
また、体の抵抗力を高めるために、バランスのとれた食生活と十分な休養を心掛けていただきたいと思います。

二見いすず: 一人ひとりが自分の健康を守るだけでなく、ウイルスの流行を防ぐという意識を持つことも大切ですね。

南 武嗣Dr: はい。そうですね。
最も確実な予防法といえるのが、インフルエンザの流行前に予防接種を受けることです。
ワクチンを接種していれば、50%〜60%発症が減少するというデータもあります。

二見いすず: インフルエンザの流行のピークは例年1月〜2月だとお伺いいたしました。
ぜひ年内にインフルエンザの予防接種を受けていただきたいですね。

南 武嗣Dr: はい。
特に乳幼児の初めての感染は重症化しやすいです。
小さなお子さんがいらっしゃるご家庭は、ぜひご家族全員で予防接種を受けていただきたいと思います。
なお、卵などのアレルギーや免疫不全のある方は医師にご相談ください。

二見いすず: よくわかりました。
4週にわたり、インフルエンザについて貴重なお話をお伺いしました。
鹿児島県医師会の南武嗣(みなみたけつぐ)ドクターでした。
ありがとうございました。

南 武嗣Dr: ありがとうございました。