二見いすず：	今月のドクタートークは「周期性発熱症候群」をテーマにお送りしております。 お話は鹿児島県医師会の山�ｱ雄一（やまさきゆういち）ドクターです。 山�ｱさん、今週もどうぞよろしくお願いいたします。
山�ｱ雄一Ｄｒ：	よろしくお願いします。
二見いすず：	先週は、周期性発熱症候群の中でも最も頻度が高いという「PFAPA症候群」の症状についてお話をお伺いいたしました。 PFAPA症候群の多くは５歳以下の乳幼児期に発症し、おおよそ３週間〜８週間ごとに３日〜７日間持続する高熱を繰り返す特徴があるということでした。
山�ｱ雄一Ｄｒ：	はい、そうです。
二見いすず：	今週は、PFAPA症候群の診断ついてお願いいたします。
山�ｱ雄一Ｄｒ：	はい。 PFAPAの発熱発作の初期には、咽頭の初見や高い炎症反応から細菌性の扁桃炎、咽頭炎との区別が非常に難しく、ほとんどのお子さんが抗菌薬を処方されます。 しかし、その抗菌薬への反応がいまひとつで、内服してもしなくても発熱が３日〜７日間続いたり、周期的に同様の発熱発作を繰り返す場合は、PFAPAが疑われます。
二見いすず：	細菌性の扁桃炎、咽頭炎は抗菌薬が効くのに対して、PFAPA症候群では効果があまり見られないということなんですね。
山�ｱ雄一Ｄｒ：	そうですね。 ただ、抗菌薬の効果がみられないからといって、すぐにPFAPAであるとは診断できません。 特に悪性疾患、自己免疫疾患、他の自己炎症性疾患、川崎病などが隠れていないかを調べることが必要です。
二見いすず：	なるほど。
山�ｱ雄一Ｄｒ：	病気によっては、初期のPFAPAと区別できないこともありますので、もし、PFAPAと診断されても、他の疾患の可能性も想定しながら経過を追う必要があることを忘れないでいただきたいと思います。
二見いすず：	よくわかりました。 では、最終的にどのような場合、PFAPAと診断されるのでしょうか。
山�ｱ雄一Ｄｒ：	PFAPAには1999年に提唱された次の診断基準があります。 ・ 一定間隔で反復する発熱がある ・ アフタ性口内炎、咽頭扁桃炎、頸部リンパ節炎のうち少なくとも1つ以上を伴う ・ 周期性好中球減少症を除外する ・ 間欠期は無症状である ・ 成長発達にまったく問題がない これらを満たして、発作時に細菌やウイルス感染が証明されず、悪性疾患、自己免疫疾患、他の自己炎症性疾患、川崎病を除外できれば、PFAPAと診断します。
二見いすず：	繰り返しになりますが、PFAPA症候群と診断基準は、 ・ 一定間隔で反復する発熱 ・ アフタ性口内炎、咽頭炎、頸部リンパ節炎のうち少なくとも1つ以上を伴う ・ 周期性好中球減少症を除外 ・ 間欠期は無症状 ・ 成長発達に問題なし という条件を満たし、さらに他の病気が認められない時だということですね。
山�ｱ雄一Ｄｒ：	はい。そうです。 また、ステロイドの投与で速やかに熱が下がるのもPFAPAの特徴のひとつです。 このことについては、次回詳しくお話いたします。
二見いすず：	わかりました。 お話は、鹿児島県医師会の山�ｱ雄一（やまさきゆういち）ドクターでした。 ありがとうございました。
山�ｱ雄一Ｄｒ：	ありがとうございました。