二見いすず：	今月のドクタートークは「周期性発熱症候群」をテーマにお送りしております。 お話は鹿児島県医師会の山�ｱ雄一（やまさきゆういち）ドクターです。 山�ｱさん、最終週の今日もよろしくお願いいたします。
山�ｱ雄一Ｄｒ：	よろしくお願いします。
二見いすず：	今週は、周期性発熱症候群の中でも最も頻度が高いという「PFAPA症候群」の予後についてお話をお願いいたします。
山�ｱ雄一Ｄｒ：	はい。 先週もお話したように、子どものPFAPAの予後は一般的には良好です。 多くは発症して、時間が経つにつれ発作間隔が広がり、４年〜８年程度で治癒します。 だいたい１０歳くらいには、発作が出てこなくなることが多いです。 成長および精神運動発達も正常です。
二見いすず：	PFAPA症候群のお子さんは、予防接種を受けたり、運動をしても大丈夫なのでしょうか。
山�ｱ雄一Ｄｒ：	はい。 健康なお子さんと同じように予防接種はぜひ受けてください。 また、間欠期で元気な時には、スポーツをしたり、普通に遊んだりできます。
二見いすず：	わかりました。 さて、PFAPAは、５歳以下で発症することが多いそうですが、大人がかかることはないのでしょうか。
山�ｱ雄一Ｄｒ：	そうですね。 以前は小児期の病態であると考えられていましたが、近年では、成人発症のPFAPAの報告があります。 また、10歳を過ぎても発作が持続する方や、一度発作がなくなって、成人になって再発する方もいるようです。
二見いすず：	そうなんですか。
山�ｱ雄一Ｄｒ：	予後は良好といっても、残念ながら原因がまだわかっておらず、根本的な治療法も確立されていない状態です。 お子さんが周期的に発熱を繰り返すことで、幼稚園や学校を月1回ほどのペースで休んでしまって、そのたびにご両親が仕事を休まなければならないというケースもあります。
二見いすず：	お子さんがPFAPAになると、家庭生活に与える影響も大きいですね。
山�ｱ雄一Ｄｒ：	そうですね。 発作が出る時期をどのように対応するか各々違いますので、かかりつけ医と相談の上、治療法を決定することが望まれます。
二見いすず：	PFAPAについて、とにかく情報を知りたいという親御さんの声も多いのではないでしょうか。
山�ｱ雄一Ｄｒ：	その点に関しては、2012年に「自己炎症疾患友の会」というPFAPAの当事者や患者さんのご家族が運営する会が発足され、現在も活動されています。 それぞれどのような経過だったとか、どんな治療がうちの子はよかったとか、さまざまな体験談が聞けるようです。 「自己炎症疾患友の会」と検索すると、そのホームページがありますので、活用を検討されるといいでしょう。
二見いすず：	PFAPA症候群のお子さんをお持ちの方は、ご家族だけで不安を抱え込まずに、かかりつけ医や同じ病気と向き合っている患者さんご家族とぜひ情報を共有していただきたいというお話でした。 ５週にわたり、周期性発熱症候群、中でも最も頻度が高いPFAPA症候群について貴重なお話をお伺いいたしました。 鹿児島県医師会の山�ｱ雄一（やまさきゆういち）ドクターでした。 ありがとうございました。
山�ｱ雄一Ｄｒ：	ありがとうございました。