2018.10.13 第806回放送分 『目の病気』 ゲスト:土居 範仁ドクター


二見いすず: 今月のドクタートークは「目の病気」をテーマにお送りしております。
お話は鹿児島県医師会の土居範仁(どいのりひと)ドクターです。
今週もよろしくお願いいたします。

土居範仁Dr: よろしくお願いします。

二見いすず: 先週は、糖尿病が原因で起こる目の病気「糖尿病網膜症」について、お話をお伺いいたしました。

土居範仁Dr: はい。
糖尿病網膜症は、血糖値の高い状態が続くことで、目の中の血管が傷ついたり、詰まったりして起きる病気です。
網膜は光を感じる神経の膜なので、これが傷ついてしまうと、見えなくなってしまいます。

二見いすず: 失明にもつながるとは、本当に怖い病気です。
この糖尿病網膜症は、自覚症状がないということでしたね。

土居範仁Dr: そうです。
かなり進行してからでないと気づかないことも多いのですが、その時はすでに手遅れになっていることもあるんです。

二見いすず: では、どうしたらいいのでしょうか。

土居範仁Dr: 定期的な眼科検診が重要です。
中でも眼底検査は、網膜の血管の状態を見ることができるので、早期の糖尿病網膜症を発見するために非常に大切な検査です。

二見いすず: 眼科検診をきちんと受けていれば、早期発見が可能なんですね。

土居範仁Dr: はい。
糖尿病と診断された方は、眼科を受診して、症状がなくても年に一度は検査を受ける事をお勧めします。

二見いすず: 糖尿病網膜症と診断された場合、進行を防ぐことは可能なのでしょうか。

土居範仁Dr: 早期発見できれば、血糖コントロールをしっかり行うことで、病気の進行を防ぐことができます。

二見いすず: 血糖コントロールとは、具体的にどのようなことをするのでしょうか。

土居範仁Dr: 食事療法、運動療法、薬物療法など、さまざまな角度から血糖値をコントロールします。

二見いすず: 早期に発見できれば、食事療法、運動療法、薬物療法などで対処することが可能なんですね。
やはり早期発見は大切ですね。

土居範仁Dr: そうですね。
糖尿病網膜症は、初期には、自覚症状が出ないということをまず知っていただき、定期的な眼科検診の大切さを理解してもらいたいと思います。
“まだ見えるから大丈夫”という自己判断は危険です。
失明を避けるためにも定期的に眼科を受診し、眼底検査を受けることをお勧めします。

二見いすず: よくわかりました。
来週は糖尿病網膜症の治療ついて詳しくお話を伺ってまいります。
お話は鹿児島県医師会の土居範仁(どいのりひと)ドクターでした。
土居さん、ありがとうございました。

土居範仁Dr: ありがとうございました。