2003.05.03
第1回放送分『禁煙』ゲスト:村上 直樹ドクター
二見いすず: 今日から始まりましたこのコーナーは、鹿児島県医師会の全面的なご協力により、日頃感じている健康や病気に対する疑問や不安に、毎回専門のドクターにアドバイスをして頂くコーナーです。
第1回のテーマは「禁煙」です。
今日から5回に渡って「禁煙」についてお送り致します。

スタジオには鹿児島県医師会の村上直樹(むらかみ なおき)ドクターにお越し頂きました。村上さん、ようこそお越し下さいました。

ご専門は小児科ということなんですが、なぜ「禁煙」のお話しなんでしょうか?


村上直樹Dr: はい。
今から10年位前は小児科で「禁煙指導」と言うと、なんだろうと言われていたんですが、子供さんを見ていて喘息の人とか、そういう苦しんでいる子どものご両親がタバコを吸っていることが多いこと、それが、そもそものきっかけでした。


二見いすず: タバコが赤ちゃんへ悪い影響をもたらしているという事なんですか?

村上直樹Dr: そうですね。
赤ちゃんともう少し大きい子ども達にも、影響があるということです。

二見いすず: そして、今月から新しい法律も始っているんですね。

村上直樹Dr: それは、5月1日から、国の健康増進法という法律が施行され、また、今月31日が「世界禁煙デー」であるということで、今回この「禁煙」を取り上げました。

二見いすず: さて、村上さんは禁煙指導というものをなさっているという事ですが。

村上直樹Dr: はい。
私は、お腹の中にいる赤ちゃんが、胎児のときに被る被害。
これはお父さんがとなりで吸っても、他の部屋で吸っても害が出ますし、特にお母さんが吸えば直接的に赤ちゃんを苦しめることになります。


二見いすず: そんなに影響というのは、顕著に現れるものですか。

村上直樹Dr: はい、かなり顕著に現れるものと思われます。
それは、胎児の心拍数をモニターで見れるんですが、お母さんがタバコを吸う、それだけでお腹の赤ちゃんの心拍数が急激に上昇します。
これは言葉を変えると、赤ちゃんの首を絞めているのと、あまり変わらないという事です。

二見いすず: そう考えると、赤ちゃんが可愛そうと思わず声を出したくなりますが、そう考えると、家族への禁煙指導という村上さんの活動という事が大変必要になってくるわけですね。
さて、来週はどのようなお話になるのでしょうか?

村上直樹Dr: 来週は育児とタバコ、それから子ども達の喫煙、これは能動喫煙ですが小さい子供達が自分でタバコを吸っている、その問題についてお話します。

二見いすず: 来週もよろしくお願い致します。
ありがとうございました!


村上直樹Dr: はい、こちらこそ。