二見いすず: 今月のテーマは「食中毒」です。
お話は、鹿児島県医師会の池田琢哉(いけだ たくや)ドクターです。
池田さん今週もよろしくお願い致します。

池田琢哉Dr: お願い致します。

二見いすず: 池田さんがこれまで経験なさった食中毒のお話を今週はしたていただけるということでした。

池田琢哉Dr: はい。
今年はですね。
特に6月に入ってから、下痢・腹痛・発熱で受診する子供さんが少し多くなってきているんです。
患者さんに聞くと症状がでる1週間前に、鳥・牛などの生肉を食べているということがよくあるんです。

二見いすず: 生のお肉を。

池田琢哉Dr: はい。
これはですね。
カンピロバクターという菌による食中毒で、子供に多くみられる病気なんですね。
血便を伴うこともあるんです。
そしてまた、犬・猫・小鳥などのペットから感染することがありますので、ペットが兼ねて下痢をしていないかどうかなということね、ちゃんと見ておかないといけないだろうと思います。

二見いすず: この時期はペットの様子もちょっと気を付けていきたいということですね。

池田琢哉Dr: はい。
それからもう一つの例は、コレラ菌による食中毒なんです。
私の経験した例は、45歳の男性。
海外渡航歴はなくて、弁当を炎天下で一日持ち歩いていた。
そして夜帰ってきて、自宅で食べたという例で。
その翌日から激しい腹痛・下痢で来院された患者さんなんですね。
これは弁当に入っていた輸入食品のエビに、わずかに含まれていたコレラ菌が長時間炎天下で置かれていたためにコレラ菌が増殖して起こした食中毒だと思うんですね。
そういう珍しい例なんですけど、最近は食品というのは50%以上が輸入食品が占めているわけです。
わずかに付着した菌でも、長時間放置すると食中毒を起こす可能性があるので調理後はなるべく早く食べるように心掛けて頂きたいと思います。

二見いすず: 菌は目に見えませんので、増えているということはわからないわけですけども。
いずれにしてもこの時期炎天下で一日中、持ち歩くということそれから、それを口にするという事、それは絶対にいけませんね。

池田琢哉Dr: はい。
食中毒の予防の三原則を始めいいましたけど、菌をつけない・菌を増やさない・菌をやつけるということは忘れないで頂きたいと思います。

二見いすず: もったいないという気持ちは大切かもしれませんが、この時期はちょっとと思うときは、口にしないことですね。解りました。
さて、来週は最後の週になりますが、来週は池田さんどんなお話でしょうか。

池田琢哉Dr: 次回は、食中毒に関する2つの質問にお答えしたいなと思っています。

二見いすず: はい。
来週もよろしくお願い致します。
ありがとうございました。

池田琢哉Dr: お願い致します。

二見いすず: さて、番組では来月のテーマ「熱中症」と「日焼け」についての疑問やご質問を募集しています。
FAXは099-250-1107番、お葉書の方は郵便番号890-8570 MBCラジオ「ドクタートーク」の係までお送り下さい。
MBCラジオと鹿児島県医師会のホームページからもアクセスできますので、こちらもどうぞご利用ください。