二見いすず: 毎日、暑い日が続いております。
今月のテーマは「熱中症」です。
先週に引き続きお話を頂きますのは鹿児島県医師会の有村敏明(ありむら としあき)ドクターです。
有村さん、今週もよろしくお願い致します。

有村敏明Dr: こんにちわ。
よろしくお願いします。


二見いすず: 先週は熱中症の種類等についてお話して頂きましたが、今日はどんなお話でしょうか。

有村敏明Dr: 今日は、具体的なお話をちょっと。
そしてまた予防についてお話したいと思います。

二見いすず: はい。
お願い致します。

有村敏明Dr: 鹿児島の夏は暑いですね。
これはまあ、鹿児島に限らず全国暑いんですけれども。
駐車場中で子供さんが、車の中に1時間、2時間中に入って置いてきぼりになったりしますと、これは気をつけなければで、気が付いたら亡くなっていたというケースがよく起こりますね。

二見いすず: よく聞く事故ではありますね。

有村敏明Dr: そうですね。
これは熱中症を起こしたんですね。

二見いすず: 熱中症。
はい。

有村敏明Dr: 車の中の温度というのは、15分くらい締め切っておりますと70、80度になりますので、非常にサウナ状態以上のそういう状況になります。

二見いすず: ちょっと想像がつかないくらい暑いんですね。

有村敏明Dr: そうです。
これは完全な熱中症と考えてよろしいと思います。
それからまた大人の方もですが、いわゆる特に男性。
ゴルフを炎天下でされると、この時もよく日射病になりがちです。
ゴルフの場合、よくアルコール等を召し上がってされるケースもありますので、なおさらその脱水状態が拍車をかけると。
そして日射病を起こしてくると。
まあそういうことになります。
こういうところはやっぱり注意しなければいけないことかなあと思います。

二見いすず: アルコールは水分ではないんですね。

有村敏明Dr: これはやっぱり水分補給ではなくて、これは逆に脱水を起こしますからね。
注意してもらいたいと思います。

二見いすず: では、その熱中症の予防と、もしかかった時の対策を教えて頂けますか。

有村敏明Dr: そうですね。
まず予防としては、炎天下で長い間動かない。
これはもう基本ですね。
もし、なりましたら、まず木陰で休む。
それから冷やす。
特に冷やすところは、首、脇、それから股間部と言いますか、そけい部というんですね。
ここのところを冷やす。

二見いすず: 足の付け根のあたりですか。

有村敏明Dr: そうですね。
リンパは大体そこにあるんですけれども、そこを冷やせば大体体温は下がってきます。

二見いすず: はい。

有村敏明Dr: それから、あとは水分の補給ですね。
または水分の補給よりも、より効果的と思うのはやっぱりスポーツドリンクではないかなと、私は思っております。
ただし、重症の場合はそういうわけにはいきませんので、もしそれでしばらく休んでもちょっとおかしいなと思ったら、迷わず救急病院に必ず行って下さい。
それが大事かと思います。

二見いすず: 助けを求めるなり、することが必要ですね。

有村敏明Dr: 鹿児島は豚肉が 非常に産地でございますね。
これはビタミンB1がございまして、体力の保持、夏バテに非常に効果的ですので、こういう基礎体力と言いますか、夏バテを防止するのも熱中症に対する間接的な予防になるかなと我々は思っております。

二見いすず: そうですね。

有村敏明Dr: 特に子供さん。
それから高齢者。
特に注意してほしい。
子供の場合は自分でいろいろ言えない時がありますから、家族の人やお母さん、よく注意して見て頂きたい。
もし何かございましたら、迷わず救急病院に行って頂きたいと、そう思っております。

二見いすず: 暑さぐらい、なんてことないとか、夏は大好きという方もいらっしゃるかもしれませんが、充分気をつけて頂きたいですね。

有村敏明Dr: そうですね。
そして快適な夏を過ごして頂きたいと思います。

二見いすず: はい。
ありがとうございました。
お話は有村敏明ドクターでした。
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なお来週から3週にわたって「日焼け」をテーマにお送りしてまいります。