2003.06.14
第7回放送分『うつ病』ゲスト:竹元 隆洋ドクター


二見いすず: 今月は「うつ病」をテーマお送りしています。
お話は、鹿児島県医師会の竹元隆洋(たけもと たかひろ)ドクターです。
竹元さん、今週も宜しくお願い致します。

竹元隆洋Dr: よろしくお願いします。

二見いすず: 先週は自殺の急増がうつ病と深く関係しているというお話でしたが、今週はどんなお話でしょうか。

竹元隆洋Dr: 今日はですね。
うつ病とはどんな病気かということについてお話したいと思います。
まず、うつ病というのはストレスの中によってですね、ストレスを溜め込んでしまって、そして場合によっては苦しい思いに絶えつづけて脳が疲労していく。
疲労してきますと、脳の働きが低下してきます。
それが種に全体的に元気がなく生命力が低下して、あるいは全身の働きが低下したようなそういう感じになってくるのがうつ病です。
そのうつ病になりやすい性格というのもありまして、ストレスを溜め込みやすい性格といえば分かりやすいですが、とても几帳面で完全主義で勤勉で誠実で責任感が強くて、とても良い性格の方なんですね。
しかしながら、人間としての枠が固くて社会人として夫として父としていかにあるべきかというようなことがとても固い方なんですね。
モノの考え方とか人生の生き方というもろもろの固いタイプの方です。

二見いすず: うつ病といいましても様々な症状などがあるかと思いますが、特に多いと言われてている症例がありますでしょうか。 

竹元隆洋Dr: うつ病は大きく分けると2つにわけられます。
その人が生まれもってきたような内因性のうつ病と、ストレスなどにさらされて起こってくるような心因性のうつ病、あるいは反応性のうつ病といのがあります。
ここで問題になるのが、反応性のうつ病でしてストレスのために心身が疲れてきて、脳が疲れてきて、精神機能が低下してくるというのがストレスによるうつ病ですね。
特に問題になるのが、亀睦病といいまして身体的な症状が表面に出てきて、精神的な症状が隠されてしまうんですね。
なかなか、精神科を受診するというチャンスを失って内科・外科の病院を転々と回って、しかし本当はうつ病なわけですからうつ病の薬を使ってみるとすぐよくなる。
そういった病気があるものですから、自分でも家族もまさかうつ病とは思わない。
精神的な病気とは思わないままに、ついつい長期化してしまうというそういうものがあるわけです。

二見いすず: 早くその心の病気なんだということに気付くことが早く良くなる道なんですね。

竹元隆洋Dr: そうですね。
やはり、早期発見・早期治療ということですので、表面の症状だけに目を奪われないで早く精神科を受診して欲しいということなんですね。

二見いすず: それは大切なことなんですね。
はいわかりました。
さて、来週はどんなお話でしょうか。

竹元隆洋Dr: 来週は、「うつ病」の症状についてですね少しお話したいことと、それからアルコールの問題についてもお話できればと思っております。

二見いすず: お酒とうつ病ともやはりかかわりが深いということなんでしょうか。

竹元隆洋Dr: はい。そうです。

二見いすず: ありがとうございました。
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