二見いすず: 今月は「うつ病」をテーマに伺ってまいりましたが、今日はその最終週です。
お話は、鹿児島県医師会の竹元隆洋(たけもと たかひろ)ドクターです。
竹元さん、今日も宜しくお願い致します。

竹元隆洋Dr: よろしくお願いします。

二見いすず: 今日はうつ病についてのまとめということでしたが、具体的にはどんなお話でしょうか。

竹元隆洋Dr: はい。
うつ病の治療についてお話をします。
まず、治療の第一歩としては、休養を取るということです。
さっさと仕事を休んで決して頑張らない、のんびりする、無理に外出をしたり、気晴らしに何かしようとしないことですね。
本人は頑張ろうとしてもどうにもならない状態なわけですね。
ですから、周りの人は決して頑張れといって励ましたり、しっかりしろといって励ましたりすることはよくないんですね。
いわゆる、激励は禁句、ということです。
そして、患者さんはすぐに退学しようとか退職しようとか離婚しようとか考えがちですけれども、現状をそのまま凍結して病状の回復を待つということが大事です。
第二の方法としては、この支持的精神療法といいますが、うつ病にかかっているんだということを早くわからせること。
次に良くなるということを説明すること。
それから、生活のどこに無理があるのかということ、解決策を考えてやること。
自殺したくなるということがありますから、それは病気の症状であるから、絶対に真似ごとでもしてはいけないということをわからせることが必要です。
また、うつ病という病気は、とても薬がよく効く病気でありまして、軽ければ1ヶ月ぐらい、普通2〜3ヶ月もすればとてもよくなる病気なんだということも知っておいて頂きたいと思います。

二見いすず: はい。
御家族など周りにいる者として気をつけるポイントなどありましたら教えて頂きたいと思います。

竹元隆洋Dr: そうですね。
御家族に注意して頂きたいことは、うつ病を正しく理解して、そしてその人を支えてあげることが大切です。
それから早期発見・早期治療に協力していただきたいこと、その次に回復を焦らないと。
先ほども言いましたが激励は禁句だということですね。
それから、何がストレスになっているのかをよく調べて、そして負担を減らしてあげるということ。
次に人生の生き方や考えを変える指導をしていくということですね。
もし、うつ病かもしれないということが分かったら、直ちに精神科を受診して頂きたいということです。
もし、本人が受診をこばむ場合には家族だけでも相談に行ってほしいということ。
それから、薬を決められたとおりにきちんと飲んでいただきたいこと。
最後に自殺の危険性が高い時は、入院も考えなければならないということですね。

二見いすず: その専門のところを受診するということが大切だというお話なんですが、まずどこか気軽に相談出来るところはないだろうかということがあると思うんですが、どこかありますでしょうか。

竹元隆洋Dr: それはですね。
このような精神的な病気という相談の窓口があるんです。
鹿児島県の精神保健福祉センターでして、電話は099‐255‐0617で受付ております。

二見いすず: 099‐255‐0617、鹿児島県精神保健福祉センターというところです。
四週にわたって、竹元さん大変貴重なお話を聞かせていただきました。
どうもありがとうございました。

竹元隆洋Dr: ありがとうございました。