Loading...

2023.1.7 第1027回放送分『子どもの不登校・ネット依存』1回目 ゲスト:生駒 季隆ドクター

二見いすず: あけましておめでとうございます。
2023年もどうぞよろしくお願いいたします。
今月のドクタートークは、「子どもの不登校・ネット依存」をテーマにお送りいたします。
お話は、鹿児島県医師会の生駒季隆(いこま すえたか)ドクターです。
生駒さん、どうぞよろしくお願いいたします。

生駒季隆Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 今日は何についてお話いただけますか?

生駒季隆Dr: 今日は子どもの不登校、その中でも男の子の不登校についてお伝えします。

二見いすず: あえて男の子とするのは、男の子と女の子の不登校では、なにか違いがあるのでしょうか?

生駒季隆Dr: はい。
性別で不登校の理由が異なってきますので、今日はまず男の子の不登校について、来週は女の子の不登校についてお話いたします。

二見いすず: 分かりました。
お願いします。

生駒季隆Dr: 男の子の不登校の原因として最も多いのは、ゲーム依存によるものです。
30年ほど前からもテレビゲームはありましたし、その後、さまざまなゲームが子どものおもちゃとして世の中に登場してきましたが、最近のゲームはスマートフォンを使ったオンラインゲームのため、深夜まで熱中するなど、生活が不規則になりやすいんです。

二見いすず: これまでもゲームはたくさんありましたが、なぜスマートフォンを使ったオンラインゲームだと、深夜まで熱中してしまうのでしょうか?

生駒季隆Dr: オンラインゲームは、パーティゲームといってネット上のプレイヤーたちと仲間になり、一緒にゲームを進めていくものが人気です。
そして、そのネット上の遊び友だちは、必ずしも同じ歳くらいの子どもとは限りません。
大人が混ざっていることも多くあり、そのため深夜までゲームしてしまうことに
なってしまうのです。

二見いすず: 確かにネット上だと、いま自分がゲームで一緒に遊んでいる相手が、「どこに住んでいる何歳の誰」なのかが、分からないですよね。

生駒季隆Dr: はい。
そうして深夜まで遊んだ結果、生活のリズムが崩れて朝起きられなくなり、不登校になる。
これが男の子の不登校の一番の原因です。

二見いすず: 今は、スマートフォンを持っていらっしゃるお子さんが多いですよね。

生駒季隆Dr: そうですね。
通信業界大手企業の2021年の調査では、小学校高学年では33%、中学生では79%がスマートフォンを持っているという結果でした。

二見いすず: 今の子どもたちは、そんなに持っているんですね。

生駒季隆Dr: たとえ本人が持っていなくても、親やお兄ちゃんから借りてゲームをすることはできるので、生活リズムを崩さないためにも、親の方も「夜の何時になったらスマホは見ない」という家庭内のルールをつくることも大切だと考えます。
子どものスマホ依存は、親のスマホ依存から影響を受けていることも多いです。
ネット依存については、また最終週にしっかりとお伝えいたします。

二見いすず: 分かりました。
今月は「子どもの不登校・ネット依存」をテーマにお送りしてまいります。
お話は、鹿児島県医師会の生駒季隆ドクターでした。
生駒さん、ありがとうございました。

生駒季隆Dr: ありがとうございました。