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2023.1.14 第1028回放送分『子どもの不登校・ネット依存』2回目 ゲスト:生駒 季隆ドクター

二見いすず: 今月のドクタートークは、「子どもの不登校・ネット依存」をテーマにお送りしています。
お話は、鹿児島県医師会の生駒季隆(いこま すえたか)ドクターです。
生駒さん、どうぞよろしくお願いいたします。

生駒季隆Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、子どもの不登校の中でも、男の子の不登校の原因と対策についてお話いただきました。
男の子が不登校となる一番の原因は、スマートフォンのオンラインゲームで深夜まで遊んでしまい、それで生活リズムが崩れ、朝起きられなくなるというお話でした。
そのため各ご家庭でスマホを使える時間を決めるなどのルールを決め、規則正しい生活のリズムを取り戻すことが大切とのことでした。
さて、今週は女の子の不登校についてお話しいただきたいと思います。

生駒季隆Dr: はい。
女の子というのは、男の子と違うグループの作り方をします。
「元気な子のグループ」「おとなしい子のグループ」「普通の子のグループ」など、とても人間関係が複雑です。
小学校高学年あたりから、「自分は他の人からどんな風に思われているんだろう?」という思いの中で、グループが生まれていき、一人ぼっちになることへの不安が強いのが特徴です。

二見いすず: 一人ぼっちは不安ですが、グループの中で楽しく過ごせていたら特に問題はないような気もしますが、やはりグループ内でトラブルがでてくるということでしょうか?

生駒季隆Dr: そうですね。
グループにいなくてはいけないけど、その中でも嫌なことが出てきて、それで苦しくなってしまう。
そういったことで不登校になる女の子が多いです。

二見いすず: 学校では、大人たちはどのようなことに気をつけていればいいのでしょうか?

生駒季隆Dr: 学校では、「教職員から見守られている」という安心感を生徒に与えてあげることが大切です。
別室登校など、学校内で安全な場所をつくり、そこでしばらく過ごして、少しずつクラスの中に入っていけるようにするといいと思います。
先生からも「見守っているからね」というメッセージを伝えてほしいです。

二見いすず: 家庭でできることも教えてください。

生駒季隆Dr: 子育てで大事なことは、「やせ我慢」だと思います。
親が慌てないことですね。
「学校行きたくないの?もう行かんでよかが!」と言えるくらい、親が子供を信頼できていることが大切です。
実際、行って苦しいならば行かなくてもいいと思っています。

二見いすず: 2週にわたり、子どもの不登校についてお話いただきましたが、男の子と女の子ではその理由もだいぶ違うことが分かりました。
来週は、子どものいじめについてお送りいたします。
お話は、鹿児島県医師会の生駒季隆ドクターでした。
生駒さん、ありがとうございました。

生駒季隆Dr: ありがとうございました。