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2023.1.21 第1029回放送分『子どもの不登校・ネット依存』3回目 ゲスト:生駒 季隆ドクター

二見いすず: 今月のドクタートークは、「子どもの不登校・ネット依存」をテーマにお送りしています。
お話は、鹿児島県医師会の生駒季隆(いこま すえたか)ドクターです。
生駒さん、どうぞよろしくお願いいたします。

生駒季隆Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、女の子の不登校の原因と対策について教えていただきました。
男の子と違い、女の子の人間関係は複雑で、グループ内での居づらさなどが不登校の原因になるということでした。
学校では教職員から見守られている安心感を与え、家庭では親が慌てずに対応することが大切というお話でした。
今週は、子どものいじめについて教えていただきます。

生駒季隆Dr: 今の子どもたちは、特に中学高校以降になると、とても均一化されていると思います。
飛び抜けたスポーツの才能とか、ずば抜けた学力があるなどは別ですが、それ以外の多くの子どもは成績順で学校が決まります。
どこを切っても金太郎飴状態といいますか、似たような子どもたちがその学校に集まっている状態です。
だから、自分と違う何かを見つけ出して、いじめるということが起きています。

二見いすず: 似たような環境や成績だからこそ、ちょっとした違いが目立つということでしょうか?

生駒季隆Dr: はい。
人よりちょっと勉強ができるだけで「よかぶって」と思われてしまう。
他にも、帰国子女とかお金持ちの家庭で育ったとか、そういった集団の中で少しだけ異質なものを攻撃する傾向があります。
だから最近の子どもたちは、あえて人より目立とうとしません。

二見いすず: そうなんですね。

生駒季隆Dr: いじめは、ほとんどが言葉によるもので、中学校になると、何度も言われるなど、しつこさが増えていきます。

二見いすず: 何度も言われると本当につらいですね。

生駒季隆Dr: はい。
しつこく言われると、どんな人だって心が敏感になっていきます。
どんどん傷ついて、心の疲れが溜まってしまい、うつ状態になるんです。

二見いすず: つらいと感じたら、どうするのがいいのでしょうか?

生駒季隆Dr: 苦しくなって教室にいるのがつらくなったら、先生に話をして、保健室などの別室に行くようにしましょう。
心の疲れがとれたら、また元気になれます。
そうしたら教室に少しずつ帰っていくようにしましょう。

二見いすず: 家庭ではどのように過ごすのがいいですか?

生駒季隆Dr: 家で過ごすときも、学校と同じようなリズムで生活した方がいいです。
朝はきちんと起きて、夜ふかしをせず、生活リズムを整えましょう。
あとご両親は、あまり心配している顔を見せないことも大切です。

二見いすず: 先週もお話いただきましたが、親が慌てないということが大切なんですね。

生駒季隆Dr: そうですね。

二見いすず: 分かりました。
今月は「子どもの不登校・ネット依存」をテーマにお送りしています。
お話は、鹿児島県医師会の生駒季隆ドクターでした。
生駒さん、ありがとうございました。

生駒季隆Dr: ありがとうございました。