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2023.2.25 第1034回放送分『心筋症』4回目 ゲスト:樋口 公嗣ドクター

二見いすず: 今月のドクタートークは、「心筋症」をテーマにお送りしています。
お話は、鹿児島県医師会の樋口公嗣(ひぐち こうじ)ドクターです。
樋口さん、最終日もどうぞよろしくお願いいたします。

樋口公嗣Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、心筋症の検査について教えていただきました。
まずは、かかりつけ医にて検査をすると、肥大型心筋症なのか拡張型心筋症なのかが分かるというお話でした。
さらに大学病院では、二次性心筋症でないかどうかの検査も行うとのことでした。
二次性心筋症というのは、心臓そのものが原因で病気になったのではなく、全身疾患の結果として、心臓に病気が起こっている状態ということでした。
さて、今日は何について教えていただけますか。

樋口公嗣Dr: 今日は、日常生活で気をつけていただきたいことと、これまでのおさらいをしたいと思います。

二見いすず: どのようなことを毎日の生活で気をつければいいのでしょうか?

樋口公嗣Dr: 肥大型心筋症、拡張型心筋症ともに適度な安静、体重の増加に気をつけましょう。
禁煙をし、過度のアルコール摂取は避けてください。
激しい運動もよくありません。

二見いすず: 軽い運動もよくないのでしょうか?

樋口公嗣Dr: 息切れしない程度の軽めの運動なら大丈夫です。

二見いすず: なかなか普段の生活で心臓に気をつけることも少ないですが、肥大型心筋症や拡張型心筋症になった場合は、意識して生活したいですね。

樋口公嗣Dr: そうですね。
最後にこれまでのおさらいになりますが、まず肥大型心筋症は、心室の壁が厚くなり、硬くなる病気です。
ほとんどは親から受け継がれた遺伝が多いため、親や兄弟の中で肥大型心筋症と診断された方がいらっしゃったら、早めに検査されることをおすすめします。
症状としては、胸が全体的に重苦しい、動悸や息切れ、めまい、失神などがあります。

二見いすず: 運動中に突然亡くなられる方もいらっしゃる一方で、無症状の方もいらっしゃるということでしたね。

樋口公嗣Dr: はい、そうですね。
そして拡張型心筋症ですが、心臓の筋肉が薄くなり拡張して、収縮力が低下します。
全身に必要量の血液を送り出せなくなります。
症状としては、動悸や、階段を昇るとせいせいするなどの息切れ、疲労感、むくみが出る人がいます。
強い胸の痛みを感じるときは、心筋梗塞の可能性があるので救急車を呼んでください。

二見いすず: 分かりました。
今月は「心筋症」をテーマに鹿児島県医師会の樋口公嗣ドクターに貴重なお話をしていただきました。
樋口さん、ありがとうございました。

樋口公嗣Dr: ありがとうございました。