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2023.3.25 第1038回放送分『小児疾患』4回目 ゲスト:今給黎 亮ドクター

二見いすず: 今月のドクタートークは 「小児疾患」をテーマにお送りしています。
お話は、鹿児島県医師会の今給黎亮(いまきいれ りょう)ドクターです。
今給黎さん、どうぞよろしくお願いいたします。

今給黎亮Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は気管支喘息について教えていただきました。
発作のきっかけとなるものには、ハウスダスト、急な天気や気圧の変化、冷たいものを食べたとき、さらにクーラーを掃除した夜や、動物園に行った夜など、さまざまな原因があるというお話でした。
また発作が起きたら、本人のきつさを判断することが大切で、横になるときつかったり、話す会話が途切れ途切れになったりする場合は、急いで病院へということでした。

発作が起きると、とてもつらいと思いますが、なにか前触れのようなものはあるのでしょうか?

今給黎亮Dr: 先週、喘息がある子どもも発作がないときは症状なく過ごせると言いましたが、わずかな症状があることが分かっています。
夜中と明け方に咳をする、一生懸命走ったり、大笑いしたりしたときに咳をするなどの症状です。
これらが喘息の前触れと言われているので、気を付けておきたいですね。

二見いすず: そもそも予防するために何か方法はあるのでしょうか?

今給黎亮Dr: あります。
病院でもらう喘息の薬は飲み薬や吸入の薬ですが、実はほとんどが喘息の発作を予防することを目的にしています。
吸入薬はステロイドという薬剤を含むものが、予防の薬です。

二見いすず: これらの治療は毎日続けるものなのでしょうか?
あと自宅で行えるものなのですか?

今給黎亮Dr: そうですね。
予防の治療は効果が出るのに時間がかかるので、毎日しておかないといけません。
虫歯にならないように日々歯磨きをきちんとするように、喘息の治療も毎日行います。
吸入の治療は自宅でするための工夫がいくつかあるので、医師や薬剤師からの指導を受けます。

二見いすず: 分かりました。
予防のための治療のほかに、普段の生活で気をつけるべきことはありますか?

今給黎亮Dr: ダニが原因となることが多いので、布団や絨毯にしっかりと掃除機をかけるようにしましょう。
ときどき、「天日干ししてダニを殺しましょう」という情報がありますが、ダニの死骸であっても喘息にはよくありません。
生きている、死んでいるに関わらず、ダニそのものを減らすことが大切です。

二見いすず: 他にもなにかありますか?

今給黎亮Dr: 同居の方の喫煙もよくありません。
禁煙するようにお願いしたいです。
また、毛のあるペットを飼う場合はしっかり手入れを行い、リビングや寝室とペットが過ごす部屋を分けることが望ましいです。

二見いすず: 分かりました。
今月は小児疾患の中でも、花粉症と気管支喘息について 鹿児島県医師会の今給黎亮ドクターに貴重なお話をしていただきました。
今給黎さん、ありがとうございました。

今給黎亮Dr: ありがとうございました。