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2023.5.13 第1045回放送分『白血病』2回目 ゲスト:伊藤 能清ドクター

二見いすず: 今月のドクタートークは「白血病」をテーマにお送りしています。
お話は、鹿児島県医師会の伊藤能清(いとう よしきよ)ドクターです。
伊藤さん、どうぞよろしくお願いいたします。

伊藤能清Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は白血病とはどんな病気なのかについて教えていただきました。
まず、症状が出るスピードによって、急性と慢性に分かれること。
その中でも大きく4つ、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病に分かれるというお話でした。
また他のがんとは異なり、白血病にはステージという考え方はありませんが、化学療法や骨髄移植の発展により、がんサバイバーが増えてきているということでした。
今日はどのようなことについてお話しいただけますか?

伊藤能清Dr: 今日は、まず症状についてお伝えいたします。
白血病の症状は、血液の成分が減ることで生じるものがメインとなります。
具体的には赤血球減少つまり貧血によるめまいやだるさ、息切れ、白血球減少による発熱や風邪が治りにくい、また血小板減少による鼻血や皮下出血などの出血症状もみられます。

二見いすず: 出血症状だと「あれ?」と気になる人もいらっしゃると思いますが、だるさやめまい、風邪が治りにくいなどの症状だと、「ちょっと最近疲れているのかな?」と、あまり深刻にとらえない人もいるかもしれないですよね。

伊藤能清Dr: そうですね。
「風邪かな?」と思ってかかりつけ医に行き、念のため血液検査をした結果、かかりつけ医が異常を発見して大きな病院に紹介されて診断というケースもよくあります。

二見いすず: 先週、急性の場合だと何も治療しなければ1年以内に命を落とすとおっしゃっていましたが、これは十分に注意したいですね。

伊藤能清Dr: はい。
なので、白血病かもしれないと疑われたら、ただちに専門の病院で、急性白血病かどうかの診断を確定し、適切な治療を始めることが大切です。

二見いすず: 本当にそうですね。

伊藤能清Dr: 特に若い人だと体力があって元気なので、無理をしがちなんです。
そのため、かなり深刻な状態で受診されることもあります。

二見いすず: 無理がきく年齢だからこその、怖さがあるんですね。

伊藤能清Dr: はい。
先ほどお伝えした症状がすべて白血病に当てはまるわけではないですが、少しでも気になると感じたら、まずはかかりつけ医でも結構ですので、受診されることをおすすめします。

二見いすず: ところで、かかりつけ医から大きな病院に紹介されたら、どんな検査をするのでしょうか?

伊藤能清Dr: まず問診や触診などで全身症状を確認し、そして、血液検査、生化学検査、骨髄検査を行い、白血病かどうかの確定診断をします。
患者さんをいろいろな意味で支えとなること,移植を行う場合のドナー候補となることもあり,家族構成も確認しています。

二見いすず: よく分かりました。
今月は白血病をテーマにお送りしています。
お話は鹿児島県医師会の伊藤能清ドクターでした。
ありがとうございました。

伊藤能清Dr: ありがとうございました。