2023.5.27 第1047回放送分『白血病』4回目 ゲスト:伊藤 能清ドクター
二見いすず: | 今月のドクタートークは「白血病」をテーマにお送りしています。 お話は、鹿児島県医師会の伊藤能清(いとう よしきよ)ドクターです。 伊藤さん、最終週もよろしくお願いいたします。
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伊藤能清Dr: | よろしくお願いいたします。
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二見いすず: | 先週は白血病の治療について教えていただきました。 他の早期がんとは異なり、「がんの部分だけ切除する」という治療法ができないため、白血病の治療では、完全に血液悪性腫瘍細胞をゼロにすることを目標としているというお話でした。 先週の段階で、今日は造血幹細胞移植についてお話しいただけるとのことでしたね。
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伊藤能清Dr: | はい。 造血幹細胞移植とは、通常の化学療法だけでは治すことが難しい場合に行われます。 骨髄移植や臍帯血移植があります。
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二見いすず: | 伊藤さん、そもそも造血幹細胞というのは、どのようなものなのでしょうか?
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伊藤能清Dr: | 血液には、血球と呼ばれる3種類の細胞があります。 みなさんもご存知だと思いますが、赤血球、白血球、血小板です。 これらの3つは造血幹細胞と呼ばれる細胞から作られています。 通常、造血幹細胞は骨髄と呼ばれる、骨の中に存在しています。
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二見いすず: | そうなんですね。
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伊藤能清Dr: | 造血幹細胞を含む骨髄液を採取して移植する方法を骨髄移植、そして、赤ちゃんと母親を結ぶ臍帯と胎盤に含まれる臍帯血にも造血幹細胞が存在するので、この臍帯血を移植する方法を臍帯血移植といいます。
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二見いすず: | 分かりました。
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伊藤能清Dr: | 患者さんご自身の造血幹細胞を用いることを自家造血幹細胞移植、ドナーより提供されるものを同種造血幹細胞移植といいます。
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二見いすず: | ドナーは、骨髄バンクに登録されている方から選ぶのでしょうか?
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伊藤能清Dr: | まずは血縁者である兄弟姉妹にドナー候補がいるかの確認をします。 兄弟姉妹だと4人に1人の割合で合います。 そこで合わなければ骨髄バンク、または臍帯血バンクから選ぶことになります。 また、きつい治療になるので、患者さんが耐えられるかどうかの確認も大切なポイントです。 体力的なことを考えると一般的には65歳くらいまでとされています。
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二見いすず: | 寛ドナーになるのはその方の善意だと思いますが、ドナーになるための、なにか制限などはありますか?
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伊藤能清Dr: | ドナーになっていただくには健康でなければならないため、ある程度年齢制限がでてきます。 骨髄バンク登録は20歳以上55歳以下となっています。 現在,登録されているドナー候補の方々の年齢も高齢化してきているので、ご理解、ご協力していただける方がいらっしゃればとてもありがたいです。
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二見いすず: | よく分かりました。 今月は白血病をテーマに、鹿児島県医師会の伊藤能清ドクターに 貴重なお話をしていただきました。 伊藤さん、ありがとうございました。
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伊藤能清Dr: | ありがとうございました。
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