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2023.6.3 第1048回放送分『熱中症』1回目 ゲスト:江口 智洋ドクター

二見いすず: 今月のドクタートークは「熱中症」をテーマにお送りいたします。
お話は、鹿児島市立病院救命救急センターの江口智洋(えぐち ともひろ)ドクターです。
江口さん、どうぞよろしくお願いいたします。

江口智洋Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 江口さんには、救命救急医というお立場から熱中症の危険性や対策などについて、お話いただきたいと思います。
さっそくですが、1週目の今日はどのようなことについて教えていただけますか。

江口智洋Dr: 熱中症の予防についてお伝えいたします。
熱中症の一番の予防は、とにかく暑い環境にいないことです。
屋外はもちろんですが、高齢者の場合だと室内でも熱中症になることがあります。
エアコンを使うなど、室内の温度にも気をつけるようにしてください。

二見いすず: 電気代の値上がりの影響から、節約してエアコンを我慢する方がいらっしゃるかもしれませんが、熱中症にならないためにはエアコンを適切に使って対策をとることが大切ですよね。

江口智洋Dr: はい。
ぜひそうしていただきたいです。

二見いすず: 高齢者以外の方は、屋外で熱中症になることが多いのでしょうか。

江口智洋Dr: そうですね。
炎天下でお仕事をされている方だと、作業中に運ばれることが多いです。
学校だと、体育や部活動中に運ばれることが多いです。
また、5月からコロナも5類になりました。
屋外での不要なマスクは外すようにしましょう。
マスクをしているというだけで、熱中症のリスクは高まります。

二見いすず: 分かりました。
マスクを外すこと以外に、仕事中や部活動中に熱中症にならないためには、どのような予防が大切でしょうか。

江口智洋Dr: 熱中症は、体に熱がこもって調節できない状態です。
熱を下げるには、汗をかく必要があります。
そして汗をかくためには、こまめな水分補給が大切です。
また、激しい運動や長時間での作業の場合は、水分だけでなく塩分も必要です。
スポーツドリンクなどでの水分補給をおすすめします。

二見いすず: やはりこまめな水分補給をすることが大切なんですね。

江口智洋Dr: はい。
また、体育や部活動に関しては、直接日光が当たらない体育館であっても注意が必要です。
冷房設備のない体育館の場合、しっかり換気をして風通しをよくするようにしてください。

二見いすず: 色々と予防をしていても、万一熱中症になってしまった場合、周りの人のケアというのも大事になってくると思いますが、なにか知っておくべきことはありますか。

江口智洋Dr: 脱水状態になると、人の肌は乾燥してサラっとしています。
このような時は水分補給をしっかり行ってください。
また、意識がない場合はすぐに救急車を呼ぶようにしましょう。

二見いすず: よく分かりました。
今月は熱中症についてお伝えしてまいります。
お話は鹿児島市立病院救命救急センターの江口智洋ドクターでした。
ありがとうございました。

江口智洋Dr: ありがとうございました。