2023.6.24 第1051回放送分『熱中症』4回目 ゲスト:江口 智洋ドクター
二見いすず: | 今月のドクタートークは「熱中症」をテーマにお送りしています。 お話は、鹿児島市立病院救命救急センターの江口智洋(えぐち ともひろ)ドクターです。 江口さん、最終週の今日もよろしくお願いいたします。
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江口智洋Dr: | よろしくお願いいたします。
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二見いすず: | 先週は熱中症の症状について教えていただきました。 重症度によって症状は変わりますが、頭痛やだるさ、吐き気や嘔吐、判断力の低下や軽い意識障害が出てきたら救急車を呼ぶようにしましょうというお話でした。 今日は、何について教えていただけますか。
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江口智洋Dr: | まずは、救急車を呼ぶほどではない場合の自宅での対応についてと、救急で運ばれてきた場合の治療についてお伝えいたします。
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二見いすず: | 分かりました。 自宅での対応となると、軽症ということになりますね。 先週のお話だと、軽症の症状としては、めまい、立ちくらみ、筋肉痛、こむら返りなどがあるとのことでした。
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江口智洋Dr: | はい。 まずは涼しいところで、体を冷やしてください。 水分補給と同時に塩分補給もしましょう。 塩ひとつまみ程度を水に入れてください。 できれば経口補水液が望ましいので、夏場は自宅に用意しておくと安心です。
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二見いすず: | 分かりました。 つづいて、救急で運ばれてきた場合の治療について教えていただけますか。
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江口智洋Dr: | 運ばれてくる患者さんは脱水状態で体温が高いので、まず点滴をして体内の水分を増やします。 そして体温を下げるために、皮膚に霧吹きで水をかけて、扇風機で風を当てていきます。
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二見いすず: | 皮膚に霧吹きで水をかけて、扇風機で風を当てるというのは、自宅や職場、学校などでもできる処置なので、覚えておくといいですね。
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江口智洋Dr: | そうですね。 そして、さらに重度の場合は、鼻から胃にチューブを入れて、冷たい水を送り込み、体内から冷やすようにしています。 今は機械も発達してきているので、血管内冷却カテーテルといって、カテーテルの周辺に風船が3つほど付いているものがあって、その風船の中を水が循環するものがあります。 これだと血液の温度を直接下げることができます。 体の大きい方などは、熱の下がり方が遅いので、こういった治療を適用することがあります。
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二見いすず: | 血液の温度を下げるという方法があるんですね。
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江口智洋Dr: | はい、基本的には点滴での水分補給と体を冷やす治療を行い、さらに脳や肝臓、腎臓といった重要な内蔵がダメージを受けている場合は、個別に治療していきます。
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二見いすず: | 分かりました。 最後にラジオを聞いているみなさんへお伝えしておきたいことがあればお願いします。
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江口智洋Dr: | 今年の夏は、3年間続いたコロナ自粛から解放されて、屋外のレジャーに出かけられる方がかなり増えると思います。 夏の暑い時期は、ご自身の行動に十分に注意していただきたいと思います。
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二見いすず: | よく分かりました。 今月は熱中症をテーマに、鹿児島市立病院救命救急センターの江口智洋ドクターに貴重なお話をしていただきました。 江口さん、ありがとうございました。
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江口智洋Dr: | ありがとうございました。
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