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2023.7.15 第1054回放送分『感染症』3回目 ゲスト:西 順一郎ドクター

二見いすず: 今月のドクタートークは「感染症」をテーマにお送りしています。
お話は、鹿児島県医師会の西順一郎(にし じゅんいちろう)ドクターです。
西さん、よろしくお願いいたします。

西順一郎Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、コロナウイルスのオミクロン株の変異株であるXBBについて教えていただきました。
BA5よりさらに免疫を逃れる力が強くなっていて冬に接種したワクチンの効果が低下していること、また、すでにオミクロン株に感染していても再び感染してしまう可能性があるため、ワクチン接種が大切というお話でした。
今日は何について教えていただけますか?

西順一郎Dr: 今日は、その新型コロナワクチンについてお伝えします。

二見いすず: 分かりました。
まずは現在受けられるワクチンや、対象となる人について教えていただけますか。

西順一郎Dr: 現在、8月まで「令和5年春開始接種」といって、高齢者、基礎疾患のある方、医療従事者や高齢者施設の職員が対象でオミクロン株対応ワクチンを接種することができます。
また6か月から11歳の小児への接種も継続されています。

二見いすず: オミクロン株対応ワクチンというのは、これまでのワクチンとどう違うのでしょうか?

西順一郎Dr: これまでは起源株だけのワクチンでしたが、昨年秋からは起源株とオミクロン株を混ぜたワクチンができていて、オミクロン株への効果が高くなっています。

二見いすず: オミクロン対応ワクチンは子どもたちも接種できるのでしょうか。

西順一郎Dr: 5歳から11歳の子どもは、1回目と2回目の接種が完了していれば
3回目として接種できます。
6か月から4歳まではオミクロン対応ワクチンは接種できず、従来型のワクチンを3回接種します。

二見いすず: そうなんですね。

西順一郎Dr: しかし今、子どもたちの接種が進んでいないのが現状です。
副反応は、大人よりも少ないので安心して接種していただきたいですし、特に5歳未満は、重症化や死亡のリスクが他の年齢より高いのでぜひ接種して欲しいと思います。

二見いすず: そうなんですね。
一般の人たちはいつから接種することができるのでしょうか?

西順一郎Dr: 一般の方は9月以降になります。
ワクチンを接種していればもしかかったとしても後遺症の出現率が半分くらいに減りますし、家庭内で家族にうつす二次感染も半分ぐらいに減ります。
周囲の人に感染を広げないためにも、接種していただきたいと思います。

二見いすず: 分かりました。
ちなみに5類になりましたが、ワクチンは有料になるのでしょうか?

西順一郎Dr: 今年度は、ワクチンは無料で接種できます。
ワクチンの発症予防効果も重症予防効果も数か月で落ちてきますので、高齢者や基礎疾患のある方は今すぐ、一般の方は9月になったら接種をお願いします。

二見いすず: よく分かりました。
今月は感染症についてお伝えしています。
お話は鹿児島県医師会の西順一郎ドクターでした。
ありがとうございました。

西順一郎Dr: ありがとうございました。