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2023.11.4 第1070回放送分『脊柱側弯症』1回目 ゲスト:山元 拓哉ドクター

二見いすず: 今月のドクタートークは「脊柱側弯症」をテーマにお送りいたします。
お話は、鹿児島県医師会の山元拓哉(やまもと たくや)ドクターです。
山元さん、どうぞよろしくお願いいたします。

山元拓哉Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 早速ですが、今日はどのようなことについてお話しいただけますか?

山元拓哉Dr: 脊柱側弯症とはどんな病気なのかについてお伝えします。

二見いすず: 分かりました。
詳しく教えてください。

山元拓哉Dr: その前に、まずは脊柱がどのような構造になっているかについて
ご説明いたします。
脊柱は体の上から順に、首の部分の頚椎、胸の部分の胸椎、腰の部分の腰椎に分かれます。

二見いすず: 上から、頚椎、胸椎、腰椎ですね。

山元拓哉Dr: はい。
脊柱を横から見ると、頚椎は前に向かって、胸椎は後ろに、そして腰椎は前に向かって弯曲し、ゆるやかなS字型をしてバランスよく体を支えています。
しかし脊柱側弯症は、脊柱を今度は正面から見た際に左右に曲がっている状態なんです。

二見いすず: 脊柱を横から見たときにS字カーブを描いているのは正常ですが、脊柱を前から見たときに左右に曲がっていると、良くないということなんですね。

山元拓哉Dr: はい、そうです。
脊柱側弯症を最も多く発症する年齢は、10歳くらいからです。
小学校高学年から中学生あたりの女児に多く見られます。

二見いすず: 成長過程の女の子に多いんですね。
何か原因というのはあるのでしょうか?

山元拓哉Dr: 神経の病気や筋肉の病気、皮膚などに異常があって脊柱側弯症になる場合や、先天性の場合がありますが、一番多いのは原因が不明のものです。
これを特発性側弯症と言います。

二見いすず: 原因が不明だと、なかなか気づきにくいものなのでしょうか?

山元拓哉Dr: そうですね。
学校検診で気づく場合もありますが、割合でいうと3、4割程度です。
どちらかというと、母親が気づく場合が多いです。
背中側から見て気づくため、本人では気づきにくいと思います。
まれに、たまたま風邪をひいてレントゲンを撮って気づくということもあります。

二見いすず: 先ほど、10歳以降の発症が多いとのことでしたが、逆に大人になってから発症することもあるのでしょうか?

山元拓哉Dr: はい、あります。
大人の脊柱側弯症については、来週詳しくお伝えいたします。

二見いすず: 分かりました。
今月は脊柱側弯症についてお伝えしてまいります。
お話は鹿児島県医師会の山元拓哉ドクターでした。
山元さん、ありがとうございました。

山元拓哉Dr: ありがとうございました。