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2023.11.11 第1071回放送分『脊柱側弯症』2回目 ゲスト:山元 拓哉ドクター

二見いすず: 今月のドクタートークは「脊柱側弯症」をテーマにお送りしています。
お話は、鹿児島県医師会の山元拓哉(やまもと たくや)ドクターです。
山元さん、どうぞよろしくお願いいたします。

山元拓哉Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、脊柱側弯症がどのような病気なのかについて教えていただきました。
脊柱側弯症は、脊柱を正面から見たときに左右に曲がっている状態で、発症するのは、小学校高学年から中学生あたりの女児に多く見られるというお話でした。
また、原因不明のものが多く、これを特発性側弯症と呼ぶとのことでした。
そして、なかなか気づかないことが多く、学校検診や母親が気づいて受診するケースが多いということでしたね。
今日はどのようなことについてお話しいただけますか?

山元拓哉Dr: 今日は、大人の側弯症についてお伝えします。

二見いすず: 先ほどお伝えしたように、思春期あたりの子どもが多いとのことでしたが、大人でも発症することがあるんですね。

山元拓哉Dr: はい。
大人の場合、小児期に発症したものの、そのときは軽くて見逃していて、大人になって悪化したために気づくというケースがあります。
一方、加齢に伴って発症することもあります。

二見いすず: 「加齢に伴って」というのは、どのようなケースなのでしょうか。

山元拓哉Dr: 年齢を重ねると、椎間板の劣化や骨粗鬆症や骨折に伴って発症したり、パーキンソン病などにより発症することもあります。

二見いすず: 大人になって、特に高齢になってから発症するのは、とても大変でしょうね。
普段の生活にはどのような影響が出るのでしょうか。

山元拓哉Dr: 腰や背中に痛みが出ます。歩くときに腰が曲がったり長時間、立ったり歩いたりというのが困難になります。
また背骨の中を走る神経が圧迫されて、神経痛や痺れ、足の脱力が出現することもあります。

二見いすず: そうなんですね。

山元拓哉Dr: はい。
内臓を圧迫するため、逆流性食道炎や便秘、息苦しさも出やすくなります。
これらの症状は年齢を重ねるごとに少しずつ進行し、日常生活が制限されていきます。

二見いすず: 毎日の生活が制限されてしまうと、とてもつらいですね。

山元拓哉Dr: 実は少子高齢化に伴い、成人の側弯症が以前に比べて増えているんです。

二見いすず: そうでしたか。
治療で良くなることはありますか。

山元拓哉Dr: はい、あります。
治療については来週、子どもも大人も含めてお伝えしたいと思います。

二見いすず: 分かりました。
今月は脊柱側弯症についてお伝えしています。
お話は鹿児島県医師会の山元拓哉ドクターでした。
山元さん、ありがとうございました。

山元拓哉Dr: ありがとうございました。