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2023.11.25 第1073回放送分『脊柱側弯症』4回目 ゲスト:山元 拓哉ドクター

二見いすず: 今月のドクタートークは「脊柱側弯症」をテーマにお送りしています。
お話は、鹿児島県医師会の山元拓哉(やまもと たくや)ドクターです。
山元さん、最終週もどうぞよろしくお願いいたします。

山元拓哉Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、治療についてお話しいただきました。
子どもの側弯症で一番多い、原因不明の特発性側弯症の場合は、体にコルセットをする装具療法が、効果があるというお話でした。
それでも良くならない場合は手術になりますが、これは背骨の傾きの角度で手術をするかどうかが決まるということ。
そして大人の場合は角度ではなく、症状で手術をするかどうかを決めるということでした。
今週はどのようなことについて教えていただけますか。

山元拓哉Dr: 子どもにはあまり当てはまりませんが、大人の側弯症の場合のストレッチについてお伝えします。

二見いすず: ちなみに子どもは、原因不明の脊柱側弯症が多いということでした。
子どもだとランドセルを背負うので、そういったものが何かしら原因の一つになっているのでは・・・?とつい思ってしまいますが、そうではないということですよね?

山元拓哉Dr: そうなんです。
ランドセルが重いからとか、荷物を左右どちらかに持つ癖があるからとか、そういったものは原因ではないんです。

二見いすず: よく猫背だと「背筋をちゃんと伸ばしましょう」と注意されることがありますが、姿勢も関係ないのでしょうか?

山元拓哉Dr: 姿勢を正すのは良いことですが、こちらも原因ではないんです。

二見いすず: それだとなかなか予防するということも難しいですね。

山元拓哉Dr: そうですね。
ただ大人の場合、軽度のうちはストレッチや柔軟体操で腰痛が軽減することもあります。

二見いすず: そうなんですね。
どのようなストレッチや柔軟体操がいいのでしょうか?

山元拓哉Dr: 腰を伸ばすのも大切ですが、ハムストリングと呼ばれる、おしりの付け根から太ももの裏側、このあたりの筋肉を柔軟にすることが大切です。

二見いすず: おしりの付け根から太ももの裏側ですね。

山元拓哉Dr: はい。
日常的な心がけで腰への負担を軽くすることも大事です。
例えば下の物を取るときは、腰を曲げて取るのではなく、足をしっかりつかって、しゃがんで取るなどするといいですよ。

二見いすず: そうなんですね。

山元拓哉Dr: あとは体幹を鍛えるのも大切です。
ドローインといって、お腹をへこませたまま息を吐くエクササイズがあります。
これだと座ったままでも立ったままでもできるので、毎日意識的に取り入れてみましょう。
背骨を守る筋肉を鍛えることができます。

二見いすず: よく分かりました。
今月は脊柱側弯症について、鹿児島県医師会の山元拓哉ドクターに貴重なお話をしていただきました。
山元さん、ありがとうございました。

山元拓哉Dr: ありがとうございました。