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2023.12.16 第1076回放送分『新型コロナウイルス感染症とインフルエンザ』3回目 ゲスト:川村 英樹ドクター

二見いすず: 今月のドクタートークは「新型コロナウイルス感染症とインフルエンザ」をテーマにお送りしています。
お話は、鹿児島県医師会の川村英樹(かわむら ひでき)ドクターです。
川村さん、どうぞよろしくお願いいたします。

 

川村英樹Dr: よろしくお願いいたします。

 

二見いすず: 先週は、インフルエンザと新型コロナの予防についてお話しいただきました。
いずれもワクチン接種、そして引き続きの手洗いとうがい、あとこの時期は忘年会などで人との接触が増えるため、いつも以上に気をつけることが大切とのことでした。
今日はどのようなことについて教えていただけますか。

 

川村英樹Dr: 今日はインフルエンザと新型コロナの治療薬についてお伝えします。
まずインフルエンザですが、ウイルスの増殖を防ぐタミフルやゾフルーザといった飲み薬やリレンザ・イナビルなどの吸入薬があります。
それぞれ服用する期間などに特徴がありますので、医師と相談して使うようにしましょう。

 

二見いすず: このような薬は、早めに飲んだ方がいいのですよね?

 

川村英樹Dr: はい。
基礎疾患のない人では発症から48時間以内に使わないと効果がないので、早めに飲むようにしてください。
インフルエンザは自然に治る病気ではありますが、薬を飲むことで、およそ1日早く改善させることができます。

 

二見いすず: 分かりました。
続きまして、コロナ新型コロナの治療薬についても教えていただけますか。

 

川村英樹Dr: 高齢者や基礎疾患がある人が、軽症のときから使える飲み薬として、パキロビッドパックやラゲブリオがあります。
パキロビッドパックは他のお薬と飲み合わせであったり、ラゲブリオは妊婦さんに使えないといった点があります。
また、基礎疾患がない人で症状が強い人には、症状を早めにやわらげるゾコーバがありますが、こちらも飲み合わせに注意するなどの必要があります。。
かかりつけ医に相談し、ご自身に合った薬を服用するようにしましょう。

 

二見いすず: 確か今年の10月以降は、治療薬も料金がかかるようになったんですよね?

 

川村英樹Dr: はい。
9月までとは異なり、自己負担になりました。
今年に入り、新型コロナが5類扱いとなり、これまでとは色々変わった部分もありますが、ご飯が食べられないとか、酸素投与しないと息苦しいなどという中等症以上の方が一定数いらっしゃる事実は、これまでと変わりません。

 

二見いすず: そうですよね。

 

川村英樹Dr: はい。
流行すると入院される方も増えます。
冬場は、救急の現場が他の疾患においても影響が出てくるため、医療が逼迫し、治療が受けられないという状況にならないためにも、ぜひ特に持病のある方は、なるべく予防するようにし、リスクを減らすようお願いします。

 

二見いすず: よく分かりました。
今月は新型コロナウイルス感染症とインフルエンザについてお伝えしています。
お話は鹿児島県医師会の川村英樹ドクターでした。
川村さん、ありがとうございました。

 

川村英樹Dr: ありがとうございました。