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2023.12.23 第1077回放送分『新型コロナウイルス感染症とインフルエンザ』4回目 ゲスト:川村 英樹ドクター

二見いすず: 今月のドクタートークは「新型コロナウイルス感染症とインフルエンザ」をテーマにお送りしています。
お話は、鹿児島県医師会の川村英樹(かわむら ひでき)ドクターです。
川村さん、どうぞよろしくお願いいたします。

川村英樹Dr: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 先週は、インフルエンザと新型コロナの治療薬についてお話しいただきました。
今週は何について教えていただけますか。

川村英樹Dr: 今週はインフルエンザと新型コロナの合併症、あと新型コロナの後遺症についてお伝えします。
まずはインフルエンザの合併症についてです。
インフルエンザの合併症にはさまざまなものがありますが、年代によって、かかりやすいものが変わってきます。

二見いすず: 比較的、年齢が関係してくるのですね。

川村英樹Dr: はい。
小中学生から40代までの方は、肺炎や気管支炎などの呼吸器系の合併症に注意するようにしましょう。
呼吸が苦しいと感じた場合は、すみやかに受診するようにしてください。

二見いすず: 分かりました。

川村英樹Dr: 一方、高齢者は肺炎への警戒が必要です。
乳幼児はインフルエンザ脳症という合併症を引き起こしやすいので、体の痙攣や意識がもうろうとしている場合は、すぐに受診してください。

二見いすず: 分かりました。
続いて新型コロナの合併症についても教えてください。

川村英樹Dr: はい。
新型コロナの合併症では、呼吸不全や、味覚嗅覚の低下、心筋炎、肺血栓症などの心臓や血管に関連するものなどがあります。
また新型コロナでは、合併症以外に後遺症にも気をつけることが大切です。

二見いすず: しばしば「倦怠感が強い」などの声を聞きますが、その他にはどんな後遺症があるのでしょうか?

川村英樹Dr: 倦怠感の他には、息苦しさ、集中力の低下、睡眠障害、脱毛などが報告されています。
後遺症が1つでもあると、日常生活や仕事、学校生活などに支障がでてくることがあります。
後遺症に対する社会の理解や配慮なども非常に大切です。
あと、やはり新型コロナはただの風邪とは違うということを今一度心に留めておいていただき、予防に努めていただきたいと思います。

二見いすず: 今年はこれまでとは変わって、新型コロナによる規制がだいぶ緩和されましたが、一人ひとりがしっかりと意識して対策しないといけないですね。

川村英樹Dr: はい。
鹿児島県のホームページにも、後遺症に外来対応できる医療機関が掲載されています。
後遺症の症状別で掲載されているので、困っている方は参考にされてみてください。

二見いすず: 分かりました。
今月は新型コロナウイルス感染症とインフルエンザについてお伝えしています。
お話は鹿児島県医師会の川村英樹ドクターでした。
川村さん、ありがとうございました。

川村英樹Dr: ありがとうございました。