2024.1.6 第1079回放送分『依存症』1回目 ゲスト:長友医継ドクター
二見いすず: | あけましておめでとうございます。 2024年もどうぞよろしくお願いいたします。 今月のドクタートークは「依存症」をテーマにお送りいたします。 お話は、鹿児島県医師会の長友医継(ながとも いつぎ)ドクターです。 長友さん、どうぞよろしくお願いいたします。 |
長友医継Dr.: | よろしくお願いいたします。 |
二見いすず: | まずは依存症とは、どのようなものかについて教えてください。 |
長友医継Dr.: | はい。 依存症とは、精神に作用する化学物質の摂取やある種の快感や高揚感を伴う行為を繰り返し行った結果、それらの刺激を求める耐え難い欲求が生じ、その刺激を追い求める行為が優勢となり、その刺激がないと不快な精神的・身体的症状を生じる、精神的・身体的・行動的状態のことをいいます。 |
二見いすず: | 自分では止めることが難しい、コントロールがきかない、ということなのでしょうか。 |
長友医継Dr.: | そうですね。 そしてその結果、自分の中で大切なものの順位が変化し、仕事や家族、将来設計など、すべてに優先してのめり込んでしまうのが特徴です。 こうした依存症は大きく3種類あり、「物質依存」、「人間関係依存」、そして「行為依存」があります。 |
二見いすず: | そうなんですね。 物質依存というのは、どのようなものなのでしょうか? |
長友医継Dr.: | 物質依存には、アルコール依存症、薬物依存症、ニコチン依存症などがあります。 |
二見いすず: | これなら、なんとなく分かりますね。 |
長友医継Dr.: | はい。 アルコール依存症については、昔は重症なものだけをアルコール依存症としていましたが、現在は軽いものでも、そう診断されるようになりました。 依存症治療に来られる患者さんの数も、他のさまざまな依存症よりアルコール依存症の方が多いです。 |
二見いすず: | そうなんですね。 薬物とは違い、アルコールは私たちの生活の身近にあるものなので、適量を守って飲まないと、やはり怖いですね。 |
長友医継Dr.: | はい。 現在、アルコール依存症と診断されている人は国内でおよそ100万人、予備軍まで入れるとおよそ600万人、多量飲酒と言われている人まで入れたら、およそ1000万人にもなります。 |
二見いすず: | 多いですね。 多量飲酒はどのくらいの量からになりますか? |
長友医継Dr.: | 1日あたり、ビール500ml缶なら3本、焼酎なら1合半程度から多量飲酒になり、この量になるとアルコール依存症の危険性が高まると言われています。 |
二見いすず: | 年末年始でお酒の量が増えたという方もいらっしゃるかもしれません。 少し飲みすぎたという方は、今日からでもセーブしてほしいですね。 今月は依存症についてお伝えしてまいります。 お話は鹿児島県医師会の長友医継ドクターでした。 長友さん、ありがとうございました。 |
長友医継Dr.: | ありがとうございました。 |