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2024.1.20 第1081回放送分『依存症』3回目 ゲスト:長友医継ドクター

二見いすず: 今月のドクタートークは「依存症」をテーマにお送りしています。
お話は、鹿児島県医師会の長友医継(ながとも いつぎ)ドクターです。
長友さん、どうぞよろしくお願いいたします。

長友医継Dr.: よろしくお願いいたします。

二見いすず: 依存症には大きく「物質依存」、「人間関係依存」、「行為依存」の3種類があり、第1週、第2週は「物質依存」と「人間関係依存」についてお話しいただきました。
今日そして来週は、「行為依存」について教えていただきたいと思います。

長友医継Dr.: 分かりました。

二見いすず: 「行為依存」というのは、どのようなものなのでしょうか?

長友医継Dr.: 「行為依存」の中にもいくつかあり、ネット依存症、買い物依存症、ギャンブル依存症などがあります。
ゲーム依存症もありますが、最近のゲームはほとんどオンラインなので、これもネット依存の中に含めてお伝えいたします。

二見いすず: 分かりました。

長友医継Dr.: ネット依存は、コロナ禍でステイホームによる影響も少なからずあったようです。
ある大手通信会社の調査では、コロナ前より1.5倍にネット依存が増えたというデータもあります。

二見いすず: 確かにそうですね。
最近ではゲームも映画もネットですし、家での娯楽は、ほぼネットというご家庭も多いかもしれません。

長友医継Dr.: そうですね。
ネット依存はやはり若年層に多く、特徴としてはネットのために犠牲にする時間があまりにも多かったり、不登校やひきこもりの原因になったり、現実逃避のために利用したり、というものが挙げられます。

二見いすず: よく、「既読になっているのに返信が来なくて気になる」というのも若い方たちから聞いたりしますが、これもそうなのですか?

長友医継Dr.: 極端に気になるようになると、強迫観念といえます。
ネット依存症になると、心身や生活にも影響が出てきます。

二見いすず: 具体的にはどのような影響でしょうか?
長友医継Dr.: 身体面では、視力の低下に始まり、頭痛、けんしょう炎、筋力の低下などで、さらに睡眠障害や抑うつ症状など、精神面にも影響が出てきます。
そうなると、引きこもり、留年、退学、若い社会人なら欠勤、会社を解雇などという事態に陥ることもあります。
またゲームの課金のしすぎで借金をしたり、親子関係、友人関係の悪化などの問題も出てきたりします。

二見いすず: ネットは本当に便利で生活の一部になっているからこそ、誰もが依存症になる可能性があるので気をつけたいですね。
今月は依存症についてお伝えしています。
お話は鹿児島県医師会の長友医継ドクターでした。
長友さん、ありがとうございました。

長友医継Dr.: ありがとうございました。