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2024.6.8 第1101回放送分『熱中症』2回目 ゲスト:奥田龍一郎ドクター

二見いすず: 今月のドクタートークは
「熱中症」をテーマにお送りしています。
お話は、鹿児島市立病院救命救急センター
奥田龍一郎(おくだ りゅういちろう)ドクターです。
奥田さん、どうぞよろしくお願いいたします。

 

奥田龍一郎Dr: よろしくお願いいたします。

 

二見いすず: 先週は熱中症の予防について教えていただきました。
暑い環境にいないことが一番大切ですが、どうしても炎天下で作業や運動などをする場合は、こまめな水分補給が大切というお話でした。
熱中症というと、「真夏になるもの」というイメージがありますが、最近では夏になる前からすでに暑いですし、気をつける期間が長くなったような気がします。

 

奥田龍一郎Dr: そうですね。
真夏に気をつけるのはもちろんですが、暑さに慣れないこの時期も、ぜひ気をつけていただきたいです。
実は少し前、鹿児島県の中学校の行事で、屋外でのイベントがあったのですが、結構な数の生徒さんが熱中症になったんです。

 

二見いすず: そうなんですか。

 

奥田龍一郎Dr: はい。
熱中症は集団でなります。
「体の弱い子だけがなる」というのではなく、元気いっぱいで普段からスポーツの部活動をしている子たちであっても、そのような行事だと張り切ってしまいがちです。
しかし、体はまだ暑さになれていないため、結果、熱中症になるという人が多いです。

 

二見いすず: では、夏本番よりもずっと前から気をつけた方がいいんですね。

 

奥田龍一郎Dr: はい。
熱中症になる環境的要因としては、気温、湿度、そして輻射熱の3つがあります。
しかもその割合は、気温1、湿度7、輻射熱2となっています。

 

二見いすず: 天気予報を見るときに、つい、その日の気温だけを確認しがちですが、湿度もしっかりチェックしておいた方がいいですね。
ただ、さまざまな要因が重なると、自分では判断が難しくなりますね。

 

奥田龍一郎Dr: そこで活用していただきたいのが、暑さ指数です。
これは、先ほどの気温、湿度、輻射熱の3つの要素をもとに算出された指数になります。

 

二見いすず: スマートフォンなどで検索したらすぐに確認することができますね。

 

奥田龍一郎Dr: はい。
3時間ごとの暑さ指数が分かるようになっています。
暑さ指数が28をこえると熱中症になる危険性が急激に高まるので、十分注意するようにしてください。
また、暑さ指数が33を超えると予想された場合、熱中症警戒アラートが気象庁から発表されます。
これからの時期は、こういった情報に気を配るなどして、対策するようにしてください。

 

二見いすず: よく分かりました。
今月は熱中症についてお送りしています。
お話は鹿児島市立病院救命救急センター 奥田龍一郎ドクターでした。
ありがとうございました。

 

奥田龍一郎Dr: ありがとうございました。