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2024.7.13 第1106回放送分『感染症』2回目 ゲスト:西順一郎ドクター

二見いすず: 今月のドクタートークは
「感染症」をテーマにお送りしています。
お話は、鹿児島県医師会 西順一郎(にし じゅんいちろう)ドクターです。
西さん、どうぞよろしくお願いいたします。

 

西順一郎Dr: よろしくお願いいたします。

 

二見いすず: 先週は、最近の新型コロナウイルスの状況についてお話しいただきました。
ひと頃は感染が落ち着いていたものの、再び増えているということ。
基礎疾患のある方や高齢者では重症化することもあるので、やはり感染対策は引き続き必要ということでした。
今日は何についてお話しいただけますか。

 

西順一郎Dr: 今日は新型コロナの治療薬と後遺症についてお伝えします。
まず治療薬ですが、4種類あります。
注射薬が1種類、飲み薬が3種類です。

 

二見いすず: 注射はどのような症状のときに使うのでしょうか?

 

西順一郎Dr: レムデシビルという注射薬で、入院したときに使います。

 

二見いすず: 飲み薬は3種類ということですが、それぞれどのように違うのでしょうか?

 

西順一郎Dr: ラゲブリオとパキロビットパックは、高齢者や基礎疾患のある方が重症化予防のために服用します。
ゾコーバは12歳以上で誰でも服用でき、症状を軽くする効果があります。
これらの治療薬はすべて、後遺症を減らす効果があり、また、排出するウイルス量を減らし、周りにうつすのを減らす効果もあります。
早期診断、早期治療が大切です。
費用が高めですが、飲むことをおすすめします。

 

二見いすず: 分かりました。
続いて、コロナの後遺症について教えてください。

 

西順一郎Dr: はい。
後遺症はオミクロン株になって減っていますが、今でもみられています。
正式には罹患後症状と言われ、コロナの感染から2~3か月以上、さまざまな症状が続くことを言い、世界的にはLong COVIDと言われています。

 

二見いすず: Long COVID!なるほど、という名前ですね。
後遺症になるのは、どのくらいの割合なのでしょうか?

 

西順一郎Dr: 当初は感染した人の10数%でしたが、オミクロン株になってからは、数%に減っています。
倦怠感、脱毛や咳などが続き、日常生活に支障をきたす方もみみられます。
急性期の症状が強いと、後遺症の出現率が高くなる傾向があります。

 

二見いすず: そうなんですね。

 

西順一郎Dr: ただ、別の病気が隠れていることも多いので、コロナの後遺症と自己判断するのではなく、他の病気の可能性がないか、しっかりと診てもらうことが大切です。

 

二見いすず: よく分かりました。
今月は、「感染症」をテーマにお送りしてまいります。
お話は、鹿児島県医師会 西順一郎ドクターでした。
西さん、ありがとうございました。

 

西順一郎Dr: ありがとうございました。