2024.7.20 第1107回放送分『感染症』3回目 ゲスト:西順一郎ドクター
二見いすず: | 今月のドクタートークは 「感染症」をテーマにお送りしています。 お話は、鹿児島県医師会 西順一郎(にし じゅんいちろう)ドクターです。 西さん、どうぞよろしくお願いいたします。
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西順一郎Dr: | よろしくお願いいたします。
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二見いすず: | 先週までは、新型コロナウイルスについてお話しいただきましたが、今日は何についてお話しいただけますか?
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西順一郎Dr: | 今日はコロナも含めて、成人のワクチンについてお伝えします。
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二見いすず: | ではまず、コロナのワクチンについてお願いします。
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西順一郎Dr: | はい。 コロナのワクチンは、今年の3月までは特例臨時接種で無料でしたが、4月からは定期接種のB類になりました。 65歳以上を対象に、年に1回、秋冬に接種します。
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二見いすず: | こちらは有料ということですよね?
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西順一郎Dr: | はい。原則7,000円の負担ですが、各市町村の補助次第でもっと安くなると思います。
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二見いすず: | 65歳以下の人は、打てないのでしょうか?
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西順一郎Dr: | いえ、任意接種として、生後6か月以上であれば誰でも打てるようになりました。 ただし費用は定期接種よりも高くなります。 秋には、新しいJN.1対応のワクチンが出てきますので、ぜひ接種してください。 なお、現在でも、昨年秋から使用しているXBB対応ワクチンを任意で接種できます。 現在流行しているJN.1系統にも発症や入院のリスクを半分にする効果がありますので、高齢者や基礎疾患がある方には接種をおすすめします。
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二見いすず: | 分かりました。 コロナ以外のワクチンについてもお願いします。
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西順一郎Dr: | まず、50歳以上の方におすすめしたいのが、不活化の帯状疱疹ワクチンです。 50代から80代のすべての年代で90%の発症予防効果があります。
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二見いすず: | とても高い予防効果ですね。 こちらはどのくらいの費用がかかりますか?
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西順一郎Dr: | 2回の接種で数万円かかります。 鹿児島県では、市町村による費用の補助がまだ始まっていませんが、今後公的補助を期待したいところです。
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二見いすず: | 決して安くはないので、補助がでると接種する人も増えそうですね。
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西順一郎Dr: | そうですね。 帯状疱疹の予防には、小児に接種している水痘生ワクチンも使えます。 こちらは、予防効果は60代で65%、70歳以上で55%と少し低くなりますが、接種は1回で、費用も1万円以内で済みます。
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二見いすず: | そうなんですね。
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西順一郎Dr: | 他に60歳以上のRSウイルスワクチンも発売されました。 RSウイルスは、小児だけでなく高齢者の肺炎の原因になるため接種をおすすめします。 定期接種として、65歳の肺炎球菌ワクチン、65歳以上のインフルエンザワクチンも忘れずに接種しましょう。
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二見いすず: | 分かりました。 今月は、「感染症」をテーマにお送りしています。 お話は、鹿児島県医師会 西順一郎ドクターでした。 西さん、ありがとうございました。
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西順一郎Dr: | ありがとうございました。
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