Loading...

2024.8.3 第1109回放送分『小児科領域』1回目 ゲスト:鈴東昌也ドクター

二見いすず: 今月のドクタートークは
「子どもの疾患」をテーマにお送りいたします。
お話は、鹿児島県医師会 鈴東昌也(すずひがし まさや)ドクターです。
鈴東さん、どうぞよろしくお願いいたします。

 

鈴東昌也Dr: よろしくお願いいたします。

 

二見いすず: 今年の夏は例年以上に暑い日が多く、猛暑日が続いていますが、子どもたちの体も心配ですよね。

 

鈴東昌也Dr: そうですね。時節柄、熱中症や大量の汗による脱水もありますが、それ以外でも、嘔吐や下痢による脱水という場合もあります。
今日は夏場に特に気をつけたい、子どもの脱水についてお伝えします。

 

二見いすず: はい、お願いします。

 

鈴東昌也Dr: 子どもや乳児は体重に対しての体内の水分量が多く、さらに喉の乾きや体の不調について、上手に親に伝えられないものです。
だから気づくと脱水の症状が進んでいることがあるんです。

 

二見いすず: 親御さんが早めに気づいてあげることが大切なんですね。
子どもや乳児は、大人と比べてどのくらい体の水分量が多いのでしょうか?

 

鈴東昌也Dr: 大人の水分量が60%なのに対して、生まれたばかりの赤ちゃんは80%、子どもは70%です。
ただし代謝が活発なので、大人が気づかないうちにたくさんの水分を失っていることもあります。

 

二見いすず: 8月はちょっと外出しただけでも、かなりの汗をかきますし、その点は本当に注意したいですね。
ちなみに1日にどのくらいの水分量が必要になるんでしょうか?

 

鈴東昌也Dr: 子どもが1日に必要とする水分量は、月齢や年齢によって変わってきます。
乳児だと1kgあたり100~120cc。
幼児だと1kgあたり80~100ccです。
仮に体重が10kgだと、1日1リットル前後必要という計算になります。
小学生になり、仮に体重が30kgのお子さんなら、1日2リットル前後必要です。

 

二見いすず: 最近のニュースで少し気になったのが、「近頃、水が苦手で飲めない子どもが増えている」というニュースです。
ジュースやスポーツドリンクばかり飲んでいると、どうやら味のしない水を苦手と感じるようです。

 

鈴東昌也Dr: 激しいスポーツの後は、スポーツドリンクでもいいですが、日常的に飲み続けるのは、あまりおすすめしないですね。
少しずつでも水を飲めるよう、ご家庭でも工夫していただきたいと思います。

 

二見いすず: そうですね。

 

鈴東昌也Dr: また冒頭でもお伝えしたとおり、大量の汗以外でも、嘔吐や下痢などによっても水分が失われます。
クーラーで体が冷えて下痢をした場合は、いつもより多めの水分補給を心がけてください。

 

二見いすず: よく分かりました。
今月は、「子どもの疾患」をテーマにお送りしてまいります。
お話は、鹿児島県医師会 鈴東昌也ドクターでした。
鈴東さん、ありがとうございました。

 

鈴東昌也Dr: ありがとうございました。