運動は糖を消費します
運動を始めて5〜10分たつと、筋肉にたくわえられているグリコーゲン(糖)がエネルギー源として使われます。それを補うために肝臓から糖が放出されますが、筋肉での糖の利用がその放出量を上回ると、血液中の糖が利用され、血糖が下がってきます。最後に脂肪が使われます。
激しい運動を短時間行うよりも、軽めの運動を長く行うほうが脂肪の利用率が高まり、血糖を下げる効果があります。また定期的に運動を続けるとインスリンというホルモンの働きが活発になります。するとインスリンの量が同じでもよく効くようになり、血糖値が下がって糖尿病がよくなってきます。
どんな運動がよいのでしょうか?
基本的にはウォーキングや水泳がおすすめです。全身の筋肉を使った、やや楽だと感じる程度の運動を1日30分、週に3回以上行うと効果が期待できます。運動をしたあとの脈拍数が、40歳代ならば1分間130、60歳代ならば120というのが強さの目安です。しかし糖尿病性神経障害がある場合には、運動したあとも脈拍数が増えないことがあるので注意しましょう。
運動をしてはいけないときとは?
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血糖をコントロールするインスリンの働きが不足している状態で運動をすると、かえって血糖が上がり危険です。空腹時血糖値が250mg/dl以上だったり、尿中ケトン体が陽性などがその状態ですが、事前に医師のメディカルチェックを受ける必要があります。進行した合併症がある場合にはなおさらです。 |
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