女性にはつらい冷房
高温多湿の日本の夏に、冷房は欠かせません。ところが、エアコンなどで室温を下げれば下げるほど室外機から出た熱風が外気温を上昇させている一因にもなり、悪循環が生まれています。とくに女性は、冷房によって生理不順や腰痛など更年期障害のような症状を訴えることが少なくありません。
体温調節ができなくなる
過剰になった体内の熱が皮膚の水分を通じ、汗として体外へ出すことによって体温は調節されています。ところが、エアコンから送り出される乾燥した冷気は、大切な皮膚の水分をすっかり蒸発させてしまいます。皮膚の水分がなくなると、体内の熱は外に出られなくなってしまうのです。
自律神経を混乱させる
体内と外気をつなぐ水分という通路を失ったことで、皮膚の熱だけが奪われて熱い内側と二重構造が生まれてしまいます。このため、体温を一定に保っていた自律神経は混乱を来し、各種のストレスによる障害を招く結果になります。手足、腰、背すじの冷えやしびれ、疲労感、頭痛、腹痛、神経痛、月経異常などの症状です。
冷房病に負けない工夫
● 地球環境にやさしい配慮
湿度の調節。 気温が高くても湿度が低ければ、しのぎやすくなります。
除湿をこころがけましょう。
● お風呂でゆっくり
ぬるめのお風呂にゆっくりつかって、体温の二重構造をなくす。
暑い日でもシャワーだけでなく、湯船にしっかりつかる習慣を
身につけましょう。
● 加湿器と厚手の衣類
加湿器の使用で皮膚の水分を保つ。ウールの靴下やカーディガン、
ひざ掛けで冷え過ぎに気をつけましょう。
● きちんとした食事
3食バランスよく食べること。「暑いから」と偏食していると、自律神経を
一層混乱させてしまいます。
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