健康トピックス  

突然、関節が痛くなる-痛風のサインとは-




最初はちょっとした違和感が…
 痛風(つうふう)は、ある日突然、足の親指などの関節が赤く腫れあがり、猛烈に痛む厄介な病気です。
 ふつう、ちょっとした違和感があって、しばらくすると関節が痛みはじめ、熱をもってきます。その後1〜2日で痛みが最高潮に達し、一歩も歩けなくなることも珍しくありませんが、数日後には痛みがやわらぎ、2週間もすれば痛みが消えるので、つい治療を怠ってしまいがちです。

たかが足の痛み、と軽くみると…

 痛風の原因は尿酸という老廃物です。尿酸が体内に、とくに関節に異常に蓄積すると痛風発作を起こします。年に1〜2回発作を繰り返すのも特徴です。しっかり治療しないと発作の回数が増えて治りにくくなってしまいます。そして尿酸が関節だけでなく腎臓などにも溜まり、合併症も出てきます。「たかが足だ」と軽くみてはいけません。からだ全体の病気なのです。

尿酸値を測ってみましょう
 
尿酸は、実は痛風が発病するずっと前から血液中で増えているものです。ですから血液検査で尿酸値を測ることが痛風対策の第一歩です。遺伝的な要素があるので、血縁に痛風の患者さんがいる人や生活習慣病の人も要注意です。肥満、高血圧、ビールをよく飲む、早食い、大食いの人は尿酸値が上がりやすいのです。
 痛風にかかるのはほとんど(95%以上)男性です。以前は中年以降の病気といわれましたが、最近では30代の発症がもっとも多くなっています。痛風が気になる方は、かかりつけ医によく相談のうえ、一度、血液検査で尿酸値を測ることをお勧めします。


指導:東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター 助教授 山中 寿
企画:日本医師会
協賛:第一製薬