健康トピックス  

神経痛のような痛み-帯状疱疹-



帯状疱疹とは・・・

 帯状疱疹は水痘・帯状疱疹ウィルスの感染によるものです。小児期に水痘(水疱瘡)にかかったときに知覚神経に潜伏したウィルスが、後になって過労や病気などで免疫力が低下したときに起こってくる病気です。人から感染するのではなく、あくまでも自分が持っていたウィルスが活性化して起こるのです。

最初は体の片側に神経痛のような痛みが・・・

 神経痛のような痛みが起こり、数日後にその部位には蚊に刺されたような腫れをともなった赤い斑点が現れ、1〜2日後には水ぶくれになります。4〜5日目には膿疱となって破れて潰瘍になるか、またはかさぶたになって、約3週間前後には治ります。体の片側に帯状に現れ、顔や胴体に多いのが特徴です。また一般の帯状疱疹は接触感染しますので、水痘にかかっていない人は注意しましょう。

合併症に注意

 おでこから鼻にかけて発疹が出た場合は、眼球に合併症を起こしやすいので、眼科の受診が必要となります。顎から耳、首、肩にかけては顔面神経麻痺になることがあり、外陰部では膀胱直腸障害といって尿や便が出にくくなってしまうこともあります。
 60歳以上の高齢者では、
発疹が治っても痛みだけが残ることがあります。

早めに医師の診察を

 あとに痛みを残さないためにも、発疹が出たら早めに皮膚科を受診しましょう。72時間以内に適切な治療を受ければ、軽症ですますこともできます。
  また、合併症、特に腎臓障害のある方は、薬の量を調整する必要がありますから、あらかじめ医師に告げましょう。
               


指導:東京慈恵会医科大学皮膚科講師 教授 本田 まりこ 新村 眞人
企画:日本医師会
協賛:第一製薬