健康トピックス  

腕が上がらない!?  -五十肩(肩関節周囲炎)-




「五十肩」の症状

 歳をとると肩が痛くて腕が上がりにくくなり、髪を結ったり服を着替えるといった日常の動作が不自由になることがあります。
40歳代から50歳代の人に起こるこうした症状のうち、7〜8割が「五十肩」です。これは骨や関節が老化して肩関節の周囲の組織に炎症が起きることが原因と考えられています。
放っておかずに積極的な治療を

 「五十肩」は1年ほどで自然に治ることもあります。だからといって、そのまま放っておくと、日常生活の不自由が続くだけでなく、組織が癒着して運動障害を残してしまう危険性もあります。
 「五十肩」には運動療法などの有効な治療法もあります。医師の指導に従って積極的に治療を続けることで治りは格段に早くなります。。
日常生活でも工夫を

 「五十肩」は、デスクワーク中心のサラリーマンに多く見られます。長時間同じ姿勢をとるときは、ときおり体操などをして肩の関節をよく動かすようにしましょう。また普段から適度なスポーツを続けて肩周辺の筋肉を強化することも大切です。
 このほか、肩を冷やさないこと、お風呂でゆっくりお湯につかることなど、生活上での様々な工夫が予防につながります。
治りにくい「五十肩」には他の病気の可能性も

 寝られないような強い痛みや、力が入りにくいなどの症状が数ヶ月にわたって続く場合、腱板断裂など別の病気である可能性もあります。整形外科医による細かい検査をおすすめします。


指導:済生会平塚病院 院長 福田 宏明
企画:日本医師会
協賛:第一製薬