高齢者の骨折は治らない?
高齢者の骨は若い人に比べてもろくなっているために、わずかな外力で骨折し、また骨折の直りが遅いのが特徴です。
しかし、「高齢者の骨折が治らない」というのは間違いです。骨が折れても、80歳代、90歳代の人でも、正しく診断を受けて適切な治療(手術、リバビリテーションを含む)を行えば、治すことができます。高齢者の骨折が治らないのではなく、「治らない」という意識が、そのような方法を選択しているのです。
|
骨折の主な原因は転倒
高齢者の骨折で特に問題なるのは、もものつけ根の骨折(大腿骨頚部骨折)です。それは、治るのに長い期間が必要なために、骨折をきっかけにして、元々あった病気が悪化したり、新たな病気や痴呆状態が起きたりすることがあるからです。
もものつけ根の骨折の9割は転倒を原因としており、転倒を予防できれば、骨折、寝たきり、痴呆、介護状態を予防できるのです。また、虚弱な高齢者のためには、転倒した時の衝撃を和らげるヒッププロテクターも開発されています。 |